第五十八話 休日 三 見違えるエルベル
「
「どうだ!!! ふふん! 」
「最後に店員さんに
商業区の大通りを三人で通りながら、俺とケイロンは服屋での出来事を思い返した。
★
そう、変身である。
「すげーな。流石
「ありがとうございます」
「でも良かったのですか? グローブとロングブーツ」
「
俺達は店員エルフにお礼を言いながら、
「コホン。一応の説明を」
「「よろしくお願いします」」
「と、言っても
「何から何まですみません」
「鏡を見てないでエルベルもお礼を言わないと」
「ありがとう!!! 」
「いえ、これが仕事ですから」
エリベルが鏡から振り向き感謝の言葉を
店員さんは平常心を
誰しも
初めて聞くような単語もあるが、これが今の
が、それにしても困った。
「しかし……申し訳ありません。ここにある服ではこれが限界で」
「仕方ないですよ。それにこれだけの種類・サイズを
「オーダーメイドなら何とかなるかもしれないのですが」
店員さんの言葉は
すでに俺は
「大きいね……」
「あぁ……。まさかこうなるとは思ってなかった」
「
「黒のインナーが体のラインを
「ほっそりとした足もその原因の一つです」
「伸びきった物を、返すわけにはいきませんしね……」
こちらへの興味をなくし鏡の前で再度ポーズをとっているエルベル。
合うサイズのものよりも少し大きめの服を選んでこれだ。これ以上になるとぶかぶかすぎて着れない。
ある意味
「エルベルを、よろしくお願いします」
「ええ、
「ダメだったら……許してください」
「可能な
そう頭を下げられながら俺達は服屋を出ていった。
★
「あの
「わからな、あっ!!! 」
「ケイロン……なにか知ってるのか? 知ってるなら教えてくれ! 」
「む、ケイロンは
「い、いやぁ。
が、それを
「なぁケイロン。教えてくれよ。今度さ。お金に
「遊びに行くのか?! 俺も連れてけ! 」
「エルベルは少し黙ってて」
「む……」
「頼むよ」
「わかった、わかったから近づきすぎ! 」
「おおっと悪い」
頼み込むのに
顔を赤くし慌てるケイロンから離れる。
正直実家に送るお金を
ここ最近変なことばかりに巻き込まれているような気もするからな。休んでも
それを置いておき話を聞くことに。
「コホン。
「らしいな」
「そうなのか?!」
「そ、そうなんだ。で、勿論エルフ族もその中にいるみたいなんだ。『タウ』子爵家っていう魔法使いの家系なんだけど……」
それだろう……。
絶対にそれだろう。
「なんでも
「確定だな」
「貴族になった
引き
エルベルのこともあるがケイロンもかなり
彼といつも一緒におり、はしゃいでいるとなればアンデリックにも目が行くのは
そして自分達が
★
商業ギルドはあっさりと終わった。
いや、いちいち
そして今俺達は武器を持ってドルゴの方へ向かっている。
「やっぱりお昼
「あらかじめ「お昼は大丈夫です」と言ってて良かった」
「この方向であってるのか? 」
昼間にも
「あってるよ」
「僕達も最初は迷ったけどね」
「ちょっ! 変なこと言うなよ」
「いいじゃない。別に隠すほどのものでもないし」
「そうだが……」
「ほらほら、もうすぐだよ」
話している
「おう来たか!」
「お
「お
「今日は武器の
「オレはエルベル! よろしく!!! 」
建物に入った先にドルゴさんがいたので
エルベルは初めてだったのでドルゴさんと自己紹介。
「ちょっと待ってな」
ドルゴさんは手に持っている武器をそれぞれ整理していた。
本当になんでも作れそうな人だな。
「大きな大盾ですね」
「あぁこれか。
ドルゴさんの身長よりも頭二つくら大きい。
魔法でも使っているのだろう。それを
なるほど、あまり触れない方が良さそうだ。
「お、来たな、アンデリック!!! 俺をパーティーに入れる準備は出来たか?! 」
後ろからするその声に反応し振り返るとそこにはケイロンよりも背の低いドワーフ族の女性——スミナがいた。
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