第五十六話 休日 一 一日の始まり
休日である。
昨日の
色々疲れた体をほぐしながらベットから起き上がり
「あ~~~、風が気持ちい……」
朝の
いや、気のせいかもしれない。
『アンデリック何してんの? 』
「トッキー。見ての通り風を感じてるんだよ」
『何
「今日は休みだ」
『休み?! なら私と遊べるわね! 』
「休みの意味、知ってるか? 」
俺がジト目で見るとがっくししたような表情をするトッキー。
トッキーが現れてからというもの俺にプライバシーはなくなった。
いや、村にいた
『せっかく『精霊トランプ』『精霊人生ゲーム』『精霊おままごと』『精霊
「知らない遊びばかりだ……」
『昔
トッキーを
どんなゲームだよ。めっちゃ気になる。
それに『勇者が持ち込んだ』って何? 持ち込んだって。
ま、今日遊ぶくらいなら寝ころびたい。
気になることはあるが、それよりも今日の事だ。
「また今度な」
『ええー。それやらないパターンの言葉』
「やるかやらないかはその日の気分。疲れてない時に一緒にやるよ」
『約束だからね!』
そう言うと彼女は下へすり抜けていった。
便利だな、すり抜ける体。
他のものに触れないからなりたいとは思わないが一度はやってみたい。
★
「トッキィィィィ様ぁぁぁ! 今日もおはようございます! 」
『ひぇっ! あんたいたの?! 』
一階へ下りるとそこには
トッキーはエルベルから逃げるように
うん。いつも通りだ。
「トッキー。何か言ってやらんとエルベルは顔すら上げないぞ? 」
『い、
「トッキー様がそうおっしゃるなら! 」
「トッキー。顔を上げさせてくれ。そうじゃないとエルベルが本当に使い物にならなくなる。そうじゃなくても大変なのに……」
「大変とはなんだ、大変とは! 昨日あれだけ
顔をうずめたまま俺に
確かに
だがこれとそれは違う。
例えば十の仕事をして十二の被害を持ってくるようなエルベルだ。
俺達が変人パーティーと
『か、顔を上げなさい。そして、お願いだからこれから朝から
「そうはいきません! 我らタウの森に生きる者の生きがいでございます!!! 」
いやどんな生きがいだよ。
心の中でツッコミを入れながらも丸机に着き、他のメンバーを待つ。
その
俺と同じ机に着いた。
「お兄さん、お姉さん! おはようの
「フェナ、おはよう」
「おはようだ! フェナ! 」
『おはよう~』
「おはよう!!! さぁ今日も一日元気いっぱいでがんばるのよ!!! 」
今日も元気なフェナだ。
エルベルが来たことで彼女のテンションが更に上がったような気がする。
『兄』だけでなく『姉』が出来たのが原因だろう。
「こら、フェナ。いつもきちんと
「ママ! おはよう! 」
「おはよう、フェナ。そして
「「「おはようございます」」」
フェナはてててと足を
そして俺達も
なんやしていると二階からケイロンが、そして更に奥からはガルムさんがやってきた。
「今日もいい匂いがする」
「どんな朝ごはんだろうね」
「当ててみよう! 」
いや、それはそれで失礼だと思うぞ、エルベル。
「ふふふ、いいですよ。当ててみてください」
なら当ててみよう。
三人が机を
「この
「いやいや、焼いたハムという
「焼き
「「それは無いだろう……」
エルベルの予想に俺とケイロンは
エルベルは見た目のわりに子供っぽいところがある。
外見は美女なんだがな。中身が悲しい事に。
エルベルも歩けば問題を起こす、という
「おいデリク。なんで泣いている?! 泣く
「デリク。わかるよその気持ち。彼女は、大変だもんね」
「分かってくれるかケイロン」
「うん。分かるよ……目のやりどころに」
「そっちじゃない! 」
そして
お金がないせいで
そして短い服がその大きなメロンで持ち上がっているせいかおへそ当たりも丸見えである。
正直ケイロンが言う通り、目のやりどころに困る。
「……今日、昨日の
「それがいいと思うよ。デリクの目には毒だろうし」
「む、その言い方ならケイロンは今まで大量に見てきたことになるな。この
「ち、違うよ! そう言う意味じゃないよ! 」
「ははは、よくわからんが今日は服屋に行くのか? 」
「……はぁ、
「
俺達が机を
その
「
「いぇい。僕の一人勝ち」
「くぅ~負けてしまった。次は、次の
ケイロンが
だがどうしてかな。エルベルが
「「クリアーテ様の
「森の
こうして今日も
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