第五十五話 依頼を受ける日々 六 ゴブリン討伐隊 二
「ミッシェルちゃんを守れ! 」
「斬撃! 」
「かかってこいやぁぁぁぁ!!! 」
「
俺達が山の中腹手前まで進むとゴブリンが大量に下りてきていた。
即座に反応した冒険者達が武技や魔法を発動。
サブマスがいるということもあり冒険者達が
いや、
「最前線と距離が開いてしまったね」
「
「なぁなぁオレ達も早く前に行こう! 」
俺達は最前線がサクサク行ってしまったため遅れる形でゴブリン達を
打ち
だがその数は
「ケイロン、俺達は
「もちろん! 」
「ハハハ、かかってこい!
下りてくるゴブリン達を冷静に見ながら
「喰らえや!!! 」
「ッシ!!! 」
「——」
前方に広がるゴブリンの群れに対して俺とケイロンはそれぞれ切りかかる。
首を
ケイロンは数匹のゴブリンを倒れる時間さえ与えない速度で切り倒していく。
「
「了解! 」
「——」
もっと前では
俺達が無理をして最前線まで行く必要はない。
「——」
今も
物凄い集中力だ。
弓に光——小精霊が集まり、それが光の
風を
それにしてもエルベルやればできるじゃないか。
もう
これだけでゴブリンの頭が
「
「サブマス! 」
後ろを向くと
「いつもは私が処理しているので時には
そう言うと俺達の
そして
え? 何を?
「
一言。そう一言魔法を
「
続く魔法で
「さて、まだまだいるようです。行きましょう」
その時彼女が浮かべていた表情はいつもと同じく
「これからもきちんということを聞こう」
「「……そうだね (な)」」
★
「「「さぶっ!!! 」」」
山の中、俺達はこのカルボ王国では体験しないであろう寒さに震えている。
その
「ミッシェルさんの魔力どれだけあるんだ」
「わ、わからないよ」
「大量の魔力を消費しているはずなんだが……。精霊魔法か? 」
「ミッシェルさんからは精霊の匂いもしなければ小精霊も見えないぞ」
「なら
その一方、この氷の地獄を作った本人はまるで何ともないような表情を浮かべている。
「あ、もしかしたらあのローブが魔道具の
「ローブが? 」
「あれが魔力供給源となっているとか」
「後は
「エルベルがまともなことを言っているだ……と」
エルベルのまともな
そう思いたい。
「ふぅ、ケイロンの手あったけぇ」
「な、なに触ってるのかな?! 」
俺は手を
ケイロンも寒いはずだ。こうすれば二人とも寒くない。
「オレも混ぜろ! 」
「いや、女性はちょっと……」
「そ、そ、そ、そうだね。男同士だもんね! 」
「オレもやりたいぃ! やりたいぃ! 仲間外れは嫌だぁ! 」
声を上げ、ぐずるが拒否だ。流石に女性にやる勇気はない。
後で殴られるかもしれない。昔姉さんに本気で殴られた事あるからな。
その時いいといっても後が怖い。だからやらない。
俺達がそうこうしている間に前でお説教を
「全く、前線に
「そうはいってもよぉ」
「言い訳
「「「うぐっ!!! 」」」
「貴方達の実力は認めましょう。あの
「「「ミッシェルちゃん」」」
「ですが
「「「はい……」」」
ミッシェルさんがピシャリと
何というか……シュールな絵だ。
「この
「山の
「なので違う場所を探しましょう」
「「「え??? 」」」
「さ、行きましょう」
そう言いミッシェルさんは山の
き、
★
「
だが出発前と
周りを見渡したが、先輩達も同じようだ。
顔に疲労が見える。いや違うな。良く生きてこれたな、俺達。
「後は移動したモンスター達が
そう言いミッシェルさんはギルドの中へ入っていった。
魔力量もそうだが体力も
顔色一つ変えず依頼を終えてしまった。
「帰ろう……」
「あぁ、今日の訓練はなしにしてもらおう」
「トッキー様に
こうして俺達は『銀狼』に戻るのであった。
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