第三十話 ゴブリン退治 二 準備
俺達はまず作戦を立てている。
と、言っても『
「今回の討伐は俺達『守り人』が
そう言うと夢に出てきた騎士風の男冒険者と魔法使い風の女冒険者、そして夢には出てきていなかったが
騎士の
どうやらあの人が今回の全体のリーダーのようだ。
「他にも有名どころやそうでない者等
すると
おかげで緊張した空気が
「任務は簡単、ゴブリンの
「どういうことで」
話を聞いていた冒険者の一人が声を上げた。
「まずこの依頼のゴブリンだが最低でも二桁は確認されている」
「と、言うことは最悪三桁は
隣にいたバンダナの女が
三桁……この人数で大丈夫なのか?
「
「その
「なので長期戦を
そう言い俺達の方を向いた。
総勢三十人の中で
つまり戦えるのは二十一人ということになる。
「これから村を形成している場合のシナリオも考えての作戦を伝える。まず……」
その言葉を
★
東の林入り口
まず
それは東の林でも城門に近いところとゴブリンの
「俺達はこっちだな」
そう言うのはさっき
俺は見事にケイロンと別れてしまった。不安そうな俺の顔を見て大丈夫と言っていたが、本当に大丈夫だろうか?
「痛み止め、魔力回復薬、食料……こんなところでしょうか? 」
「おう、そうだな。もっともこれらは必要にならないだろうが」
そう自信
その自信は一体どこから来るのか教えて欲しい。
「『守り人』がリーダーなら、最悪村があっても大丈夫だろう」
「そんなに強いんですか? 」
「坊主、知らねぇのか? 『守り人』を」
俺は手に持つ物資を
「俺は冒険者になって
「……そうか。なら知らなくて
「え? そうなんですか? 」
「まぁ
ディルバートは一人
これは戻ってこないな。
どうしたものか、まだ頭痛は続く。
物資の
しかも
「今回の依頼、どうやら行政の方から来たらしいぞ? 」
「え? そうなのか? 」
ディルバートが一人
ディルバートの話を聞いているように見せかけて、耳だけそっちに向ける。
「なんでも行商人を護衛してた冒険者がよ、ゴブリンの
「へぇ、良く生き残れたな。その冒険者」
「あぁ運が良かったとしかいえね。でだ、本当ならそこで冒険者ギルドが討伐依頼を
「それが今回の依頼、というわけか」
そうだ、と言い深く
ディルバートはまだ独り言を言っている。
表情がどこか
何か気持ち悪い……。
「行商人がよ、商業ギルドに
「それで? 」
「でだ。事の重大性を
「それで俺達は
その話を聞き、頭を
今回の依頼は受付嬢の暴走だけかと思ったがそうではないようだ。
しかしといって彼女の
Fランク冒険者に指名依頼等出来ず、それに許可なしに受付済みと出来るわけがないのだから。
「でもなんでそこまで
「
「わ、悪かったよ。そう怒るな。
「わかりゃぁいいんだ。わかりゃぁ」
「おい、もうそろそろ作戦開始だ。ないとは思うが
討伐隊の一人がそう言い残し、先へ行ってしまった。
★
一応の
他は
「全くデリクは心配性だな」
はぁと
困ったものだね。どうしよう。
そう思いつつ、残りの三人がいる方向を向く。
すると何やら話していた。
「今回は、うめぇ話だな」
「確かに。ゴブリンの
「
その
しかしそれを引いてもいい依頼ということだ。
まぁだからと言って勝手に引き受けたあの受付嬢が許せるわけではないけど。
全員が
「た、大変だぁー! 」
「どうした! 」
「ゴブリンだ! ゴブリンが出たぞ!!! 」
その一言に
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます