第19話 最大国家ピオーニアへ
こんにちは、というよりかはこんばんわ、かな。
今は、渚沙さんと別れた後、急いで家に戻り、ゲームに入り。
杜和たちと一緒に泊まっていた宿から、この前直したホバーボードに乗って
アルバ中央駅にまで突っ走って、そこで『結構原始的なものだからこっちにもあるし、現実にもある』と言っていた移動手段になかに居ります。
その移動手段というのが、SLだったんだけど。
確かに現実でもまだあるとこにはあるな。
まぁ、正確には違うんだけどね。
魔導機関車って言って、『
プロローグに一応出ていた気がするけどそこまで詳しくないんだけど、まぁ、簡単に考えたら魔道具と魔石の代わりってことなんだろうけど。
詳しいことを聞きたいって言ったのに、準備に追われて聞けなくて今四人用の個室に入ったばかりなんだけどそこまで全然話せなかったんだけど。
リュイさんは知り合いがいたからってそこと一緒の部屋に行っているけど。
そういえばその知り合いとコードさんも仲が良さげだったな。だからかもしれないけど、彼らが私達を見る目つきとかが結構嫌なんだけどな。
何か企んでいそうだな……。
やっぱり注意しておこう。
優しくしてくれるから、うっかり信用しかけていたけどこの人は怪しんだからね。
ということで、そろそろ聞こうかな。
「あー、そういえばこの機械と魔導機関とマグナムについて聞きたいって言ってたよね?今まで忘れてた。ごめん。今から目的地に着くまでまぁまぁ時間かかるし話していこうか。」
「あっ、うん。」
ちょうど聞こうと思ってた時にそっちから切り出すとは……。
もしかして、
「コードって人の心読めるの?前にワープ魔法って言ってないのにワープ魔法のことだって気が付いてたし。気になってたんだけど?」少し探りを入れてみよう。
「んっ⁉どうだろうね?」
最初しか驚かなかったし、しかもすぐに通常モードに戻っちゃったし。
はぁ、メンドイ。
この人の本性いまいち掴めないんだよなー。
絶対何かを隠してるのに!それが全く分からない!!!!
尻尾すら出さない!!もぉー。
「望さん........。」カリカリしていた私の制止する声が聞こえた。その方には私の天使がいた。少し心配してるみたいだが、『ここは抑えて』と言っているようだ。
「……聞く。」
確かに、ここでバレるわけにはいかないしね……。
「ふふ、良い姉妹だね。」
「???」結葵ちゃん困惑してるwww
なんか周りの人色々と勘違いするよね。
まぁ一応姉妹だけど、血は繋がってないんだけど。
「ああ、姉妹は姉妹だけど、義理の姉妹だから?」
「ほぇー。なるほどね。」ニヤッ
そのふと覗いた笑みが背筋を一層冷やさせたのは言うまでもない。
「もうそろそろマギ・リアクターとかについてご教鞭願いますか?」杜和が助けるようにそういう。そう平穏を保ってゆっているように思うが、顔が怒っている。
あーあ、敵に回しちゃいけない人を敵に回し張ったね。
「うーん、はぁ。そうだな。魔導機関とマグナムについてだっけ?それじゃあ、授業始めようか。」
ということで、授業を受けつつ。
魔導機械搭載のSLもとい魔導機関車に乗ってRINGエストの本当の舞台中央国家にして最大国家であるピオーニアへ向かっていく。
そこでは、それぞれの思惑と過去と未来が交錯されて信じられない化学反応が起こることになる。
そんな未来に向かって陸蒸気は歯車を動かす。
いつか、その歯車がかみ合わなくなり止まる、その日まで……。
彼らの行く先には夕日に照らされてオレンジ色になった巨大な飛行船とその下に忘れられた伝説の舞台が眠っている。
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