クールマ編

第5話 第二回 未知モンスター討伐開始です

 はぁ、何よこれ、全然倒せないじゃん!!!!

 なんで?

 攻略方法ミスった?

 もう訳分からん!!!!


 とかとなっております。只今は杜和と結葵ちゃんが我が家を訪ねてきてから約2時間後かな?そこはまぁいいや。

 で、問題は此度の未知モンスター:ヒェロナという巨大亀に苦戦を強いられておるということです。

 もう一回いうけど!意味が!訳が!!分かんないんですが!!!!

 と、言っておきますね。


 多分おそらく、皆様の方が訳分からないという感じでしょうから。

 改めまして状況を説明させていただきます、最初から。



 二人が、制限時間(30分後)ギリギリに来て、一緒にハーメルンに行きました。

 初めて、杜和ーエーチと結葵ちゃんーララに会ったアスナは拍子抜けしてたけど……。

 勝手に杜和を私の彼氏だと勘違いしてんだもの。はぁ、全くもお。

 杜和は弟で、相手もいてそれが隣にいる結葵ちゃんだって、それを説明するのにだいぶ時間がかかったんですけど⁉

 予想外の時間の出費だったよ。

 時間が押してるからって言ってもあきらめないから、何でか杜和たちがアスナに話してそれであの子なんかうなずいて潔く引いてたけど、二人ったら何を言ったの?私は少し離れたところにいたから聞こえなかったんですが。


 其れはひとまず置いておこう、今はそれの解明に時間を当てるわけにはいかない。

 まぁ、そんなこんなで少し予定よりも時間はかかりましたが、ワープ魔法を使い、ハーメルンに無事到着。

 そういえば、ハーメルン初め、オデッセア以外の都市は全部西側に位置しているんだったけ?とかとワープの際に使用した地図を見ながらふと思った。


 オデッセアはワーディス王国内では一番東であり、パスディーナ大森林に囲まれていることもあって他の街からは少し離れている。

 オデッセアから見て北西にあるのが、エーチのスタート地点だったブリュナーク。

 そこは、冒険者たちや戦士などが多い。


 そして、そんなブリュナークから見て南、オデッセアからはほぼ真西に位置しているのが王都ワーディスである。そこには、ハウンも所属している軍隊がいる。


 その王都からさらに南、オデッセアからは約南西に当たる位置にあるのが、今私たちがいるハーメルンになる......と。

 ハーメルンはララちゃんのスタート地点だったかな?

 彼女のスキルは、生産系のものが多かったと記憶している。


 実は過去に、エーチとララちゃんのスキルを鑑みたことがある。

 そのため、二人ができることを大まかではあるが理解している。


 ということも合わせてぼさっと考えていると、今回の相談者がいるハーメルンのギルドに到着していた。

「ここでいいんだよな?」と横からエーチが聞く。

 それに答えるように、ドアを開けて中に入ろうとしたところ、勝手にドアが開いた。

 というか、向こう側から開けられたのである。


「ようこそ、ハーメルンへ 大魔術師ーソーン・ルナー様。」

 と言ったところで相手は苦笑いしながら首を軽く横に傾げた。

「やっぱり、慣れないなその名前……。改めて、ハーメルンへようこそ、望さん。」

 と言って、水色のツインテールと猫耳を揺らしながら、蓮花ーここではケットシーのギルド職員ーシアン・ノイロビが手を差し伸べてきた。


 ということで、その後、蓮花達から今、ハーメルンにおける未知モンスターの被害や今わかっている範囲での情報を教えてもらった。

 そして、モンスター退治に向かい、その後約一時間が経過している。

 前のように、モンスターがいる場所に行くのに時間がかかったというわけではない。

 むしろその逆で近すぎ、早く着きすぎたのだ。

 というのも、モンスターがいた場所というのがちと問題なのだが……。

 ハーメルン郊外【ルーゼンベルグ領・領都:オワリ】

 そこの近くの森に今モンスターは潜伏している。そこの元領主ーハルナとは少し顔見知りではある。

 が、来てみたのは今回が初めてである。にしても、どうしてモンスターはこの地を選んだのかが分からないのだ。というのも、ここは森ではあるが都市部にも近く討伐されるにせよすぐだと思っていた。なのにどうして。


 と思っていたが、その理由は戦ってみると明白であった。

 というのも、この巨大亀ーヒェロナには面倒くさい体質?があったためだ。

 その、体質とも言えそうな特徴というのは、如何なる魔法も物理的攻撃も効かないのである。そりゃあ、甲羅があるからだろうというかもしれない。確かにそれもそうだということで、甲羅がない部分にも攻撃をしてみるのだが、どうも効いていないらしい。というか、あまり怪我をしないのですが……。

 しかも、厄介なことに自然修復能力でもあるのかしばらく経つと、傷が無くなっていくのだ。まるでアバターと同じシステムである。


 これは本当に面倒くさいことになった。基本的に今回の敵は攻撃してこないのだが、周りの人たちはいつ狂暴化してしまうのか分からない相手を置いておきたくないらしい。その気持ちは分からないでもないが……。

 いざ倒すとなると、滅茶苦茶厄介な体質持ちなんだよな、この亀様。

 さてと、どうやったら倒せるかね。として、頭を抱えております。



 という感じなのが今までございます。

 ていってもこのままだと埒空かないので、ここで必殺技出してみますか。

 ということで、【万能鑑定眼】であいつ見てみましょう!


【ヒェロナ:巨大亀 ヴィシュヌの化身。

 弱点:甲羅が重いため、動く速度が遅い。あとは首の裏。それ以外はあまりない】


 うん、それは知ってる。亀と言ったらじゃんか。

 ヴィシュヌっていう人が誰かも知らないし、なんで化身なのかも知らないけど。

 邪魔なので、死ぬかここから出るかどっちか選んでください。

 いや、やっぱり死んで?


 そう思いつつ、下の説明に視線を移す。そこに書かれてあったのは……。


【亀の倒し方:どっかにある神棚(隠されていて、ボタン?を押すと現れる)に線香を三本捧げる→亀をタップする(バトルマップ上にて)と、神棚からビームが発射され亀を焼き払うことができる(三段階なので、時間がかかる。)】


 まじか……。最初っから見ておけばよかった……。

 ちゃんとした攻略方法があるんじゃないか!!!!

 そりゃあ、物理攻撃も魔法攻撃も何にも効かないわけだ!

 攻略方法に乗っ取らないといけないやつだったか。あちゃー。


 ということで、攻略方法は分かったのですが、問題が山積みになりましたね。

 まず、神棚がどこにあるのか探さないといけない。

 そして、それが解決したら線香を捧げないといけないらしいけど……。


 ごめん、私の知る限り線香はアイテムとしては売られていない。

 これは、ゲーム内の店に限らず、前に言ったヨル観のアイテム交換場所にもなかったと思う。


 つまり、何かのクエストで手に入れなくてはいけないか、スキルやアイテムを使って作らなくてはいけないらしい。


 そんで、バトルマップって何?

 バトルマップというのは、仲間や敵が今どこにいるのかを示したり、クエストの行く先を示したりするやつだよね?確か。

 紙媒体ではあるけど、地図はあるんだよ?

 でも、わざわざ分けてるんだから違うものなんだよね?

 そんな機能付いとったか?このゲーム?これは要検証。


 そして最後の問題が、何故か三段階でえらく時間がかかるらしいということ。

 これはどうにかしろよね。誰か。


 誰かに言って解決するならそれでいいけどさ、解決しないんだよねこれは。

 もーいや。


 さてと、これからどうしようかな。

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