加速する周回
ダンジョンの白い建物についた俺はさっそく転移陣でダンジョン内へと入っていく。
最初のイモムーのところまで走っていき、速攻で倒す。
「〈ウォーターアロー〉〈ウォーターアロー〉〈ウォーターアロー〉」
最初のウォーターアローでイモムーは倒すことが出来るが、スキルレベル上げの為に3発うっているのだ。
魔石を回収しようとした時に、違和感に気づいた。
「あれ、魔石が2個落ちてるぞ。魔石以外のドロップアイテムで魔石が落ちることあるのか?」
魔石以外の魔石っておかしな事を言ってるけど、何か色々おかしいんだよな。
コウガが前言ってたドロップアイテムがこれだったら、イモムーは低確率で魔石を落とすことになるんだが、正直全然うれしくない。
通常ドロップのしかも確定ドロップの魔石を低確率で落とすとか、残念にもほどがある。
ここで運を使っちゃったのは、もったいないが仕方ない。
気を取り直して次にいこう。
次のイモムーへと走っていき、そして魔法を唱える。
「〈ウォーターアロー〉〈ウォーターアロー〉〈ウォーターアロー〉」
華麗に可憐に決まったな。
俺は魔石を回収しようと近づいて、またしても違和感を覚える。
「えっ、そんなことある?」
何と魔石が2個落ちているのだ。
連続で低確率引いちゃったのか。いやいやいや、ちょっとおかしいぞ。
よく考えてみよう。低確率を2回連続で引いたのではなくて、何か別の要因があるのではないかと考える。
そしてすぐにある考えが浮かぶ。
「もしかして……」
俺は魔石を回収しないで次のイモムーのところまで行き、ウォーターアローで仕留めて魔石の数を確認する。
「やっぱり、2個も魔石が落ちてる」
これはやっぱり昨日最後の周回で魔石を回収しなかったのが、そのまま残ってるんだ。
昨日の最後は時間短縮の為に魔石をそのまま放置してボス撃破までして急いで帰ったのだ。
魔石はもう手に入らないと思っていたので、諦めていたがそれがそのまま残っている。森などは元に戻っていたから違う場所だと思ってたけど、同じ場所なのかな?
そこで1つの素晴らしいアイデアが思い浮ぶ。
「これって周回がさらに速くなるんじゃないのか?」
魔石が残ったままになるのなら、今日の最後に回収すればいいから、それまでは魔物を倒しても態々止まらなければ、かなりの時短になる。
やばい、さらなる周回が可能になってしまった。
そうと決まれば、周回の続きだー!
俺は道中の魔物を一撃で倒し、一気にゴブリンキングのところまでやってくる。
ゴブリンキングもウォーターアローで瞬殺だ。
流石にゴブリンキングの魔石は回収してから、宝箱を開けに行く。
宝箱は赤箱で鉄のインゴットだった。鉄のインゴット率高いな。
他に作りたい武器とかあるから、鉄のインゴットはうれしいけどね。次は槍が欲しいな。
次の周回へ行く為に転移陣で戻った。
2体目のイモムーまでさくっと行き、魔石の数を確認する。
「よしよしよし、魔石3個あるよ。これはもう確定だね」
周回の途中で魔石がどこかへ消えてしまうとか、そんな可能性があるかもしれないが、それは起こった時に対応すればいいだけだ。
それよりかは周回しよう。
流石にボス部屋の宝は毎回全て回収する。
こっちは万が一があっては困るからね。
魔石の確認が終わったので、周回の続きだ。
スピーディーにボス部屋まで行き、ボスもウォーターアローであっという間に倒す。
今度は木箱で銅のインゴットだ。
休憩がてらステータスを確認すると水魔法のレベルが上がっていた。すぐさま鑑定で水魔法を見てみる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
水魔法:水属性の魔法を操ることが出来る
LV1:〈ウォーターボール〉を覚える 魔力+5 魔力消費2
LV2:〈ウォーターウォール〉を覚える 精神力+5 魔力消費2
LV3:〈ウォーターアロー〉を覚える 魔力+5 魔力消費3
LV4:〈アクアバレット〉を覚える 抵抗力+5 魔力消費5
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「おっ、今度も攻撃魔法っぽいな。アクアバレット、水の弾か。早速使ってみるかな。〈アクアバレット〉」
右の手のひらを前に出して、アクアバレットを発動させると、思ったよりも大きな水の弾が発射された。
大きさはウォーターボールの倍以上ある。かなり大きいが、速さはウォーターアローぐらいあるので凄く速い。
20メートル以上離れた木に直撃して、木は当たった場所から折れてしまった。
「思った以上に弾が大きくて、そして威力もかなり高いな。これ、俺に直撃したら、かなりやばいんじゃ無いのか?」
このぐらいのレベルの魔法はかなり威力が高いみたいだな。
使ってくる相手が出てきたら気を付けるとしよう。
新しい魔法でさらにボス周回を再開した。
ウォーターアローよりさらにゴブリンキングの討伐速度が上がった。
そして、本日6周目にして、ようやくボス討伐後の宝箱が銀色に光輝いていた。
「やっと銀箱来たよ。中身は何かな~?」
やっと出た銀箱を開けると中にはポーションが2本入っていた。色は青色だ。ポーションより少し濃くなった感じだな。
とりあえず鑑定してみた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
名称:ハイポーション
状態:普通
価値:Dランク
調合素材:上薬草と魔力水
詳細:傷にかけるとよく治り、体力を150回復する。飲むとかける時より体力を30多く回復する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「おおー。回復量がかなり高いぞ。これなら今の俺でもピンチから一気に復帰できるな。」
ハイポーションが何回か出たら、中級ダンジョンもソロでクリアできるんじゃないかな。
今の回復手段がポーション類しかないからな。
中級のボスがどの程度かわからないが、回復手段があれば割といけるような気がする。ここで周回してレベリングが進めばステータスも上がるから、その時が楽しみだな。
攻略ノートを書いたら、すぐにダンジョン周回を再開した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます