剣の稽古

 剣の稽古が楽しみなのは何もステータスアップだけが要因ではない。

 実は体術LV6はかなり実用的なスキルになっているのだ。

 今は魔力操作の特訓が終わって、少しまったりモードなので、少し体術を鑑定するぞ。


「体術を〈鑑定〉」


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体術:身体を動かすのが上手くなる

 LV1:〈スマッシュ〉を覚える 魔力消費2

 LV2:身体を動かす時、少し疲れにくくなる 体力+10

 LV3:〈双撃脚〉を覚える 魔力消費4

 LV4:身体の扱いが少し上手くなる 攻撃力+5

 LV5:〈アサルトラッシュ〉を覚える 魔力消費3

 LV6:身体を動かす時、疲れにくくなる 耐久力+5 

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 いくつか技を覚えたが、今回はあまり関係ない。

 レベル6の身体を動かす時、疲れにくくなるがとにかくやばいのだ。

 体感だが、庭を1周する時の疲れやすさで考えると、レベル6になる前と後だと半分ぐらい軽減されているような気がする。

 しかも、パッシブスキルっぽいのだ。つまり常時発動型のスキルだな。しかも魔力消費もなしの圧倒的スキルだと思う。

 これは戦闘する人は全員取った方がいいと思うスキルだな。疲れが半減するみたいなものだし、使い勝手が良すぎるよ。

 これがあれば、剣の稽古を長く続けることが出来、熟練度上げが捗るというものだ。くぅーー。楽しみだぜ。


 ただ、体術を上げている時に気づいたのだが、おそらく覚えた技をある程度使用しないとレベルが上がらないと思われる。

 これは前に思ったことだが、レベル2から全然上がっていなかったのが、スマッシュを使いだしたらすぐにレベル3に上がったのだ。

 それからレベル4になったのも、そこまで遅く感じることなく上がった。

 これらを考えるとある一定回数の技の使用とそのスキルの特徴的な動作を鍛える必要があると思う。

 この考えは、予測の域であるが結構いい線いっていると思うのだ。

 もし、今後違和感があれば、その都度修正していけばいいしね。


 それから一応生活魔法も便利なものが多かった。鑑定した結果がこちらだ。


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生活魔法:生活が便利になる魔法を操ることが出来る

 LV1:〈ウォッシュ〉を覚える 魔力+5 魔力消費1

 LV2:〈ドライ〉を覚える 魔力+5 魔力消費1

 LV3:〈ファイア〉を覚える 魔力+5 魔力消費1

 LV4:〈ウォーター〉を覚える 魔力+5 魔力消費1

 LV5:〈エアー〉を覚える 魔力+5 魔力消費1

 LV6:〈アース〉を覚える 魔力+5 魔力消費1

 LV7:〈ライト〉を覚える 魔力+5 魔力消費1

 LV8:〈ダーク〉を覚える 魔力+5 魔力消費1

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 まず、ウォーターは水を出すことが出来る。この水はウォッシュと違いなくならないので飲み水として使うことが出来る。

 そして、エアーはドライと似ているが乾燥させるよりは扇風機のように使うことが出来る。あとは本などの水で濡らしてはいけない場所をエアーで掃除することが出来るぞ。

 アースは手のひらサイズの土を作りだすことが出来る。これは使い道が今のところ思い浮かんでいないがきっと何かに役立つ日が来るはずだ。

 あと、ライトは光を照らす魔法で、ダークは逆に暗闇にする魔法だ。範囲はそこまで広くはないが魔力を多くすれば範囲は広がる。そして効果時間は10分で魔力消費1だ。ちなみに10秒でやめても魔力消費は1だ。

 生活魔法はどれも使いどころのある魔法だが、家の中では隠れてしか使っていない。


 昼食後に少し時間を開けてから剣の稽古を開始した。


「リオンはまず、基本の素振りから始めるからな」


「はい。よろしくお願いします」


「まず持ち方だがって、出来てるな。アルスの稽古の時に見ていたから覚えたのか?」


「はい、お兄様の稽古の時は、いつもじっくり見学してました」


 前世が社畜ゲーマーだった為、あまり運動もしてこなかったし、剣道もやったことないので、正しい型とかは正直わからない。

 しかし、この2年間アルスが頑張って稽古していたところを、しっかりと見て俺も学んでいたし、脳内シミュレーションもしていた。

 それに今の俺の身体は小さい頃から庭を走って鍛えてきたし、体術のレベルも上げているので、いい感じに剣を振れると思うのだ。


「そうか、では素振りをしてみるか。まずは剣先を上段に構えてから一度止め、一気に振り下ろすんだ」


「はい。上段で止めてから……一気に振り下ろす」


 ビュンッという風切り音とともに、木剣が一気に振り下ろされる。


「リオン、すごいよ。しかも剣がすごく速かったよ」


「お兄様、ありがとうございます。もっとお兄様みたいにスムーズに振り下ろしたいのですが」


「いやいや、初めてにしては上出来だぞ。これ以上ない出来だった」


「そうよ、リオンちゃん、すごいわ。アルスちゃんとリオンちゃんは2人とも剣の才能があったのね」


「えへへ、ありがとうございます」


 相変わらず、うれしいことを言ってくれる両親だ。

 これぐらいで慢心はしないが、俺は褒められて伸びるタイプのようだ。


「お兄様の素振りを見せて貰えませんか?見ながら同じように動きを真似ようと思います」


「うん、いいよ。一緒にやろう」


 こうして剣の稽古が始まり、初日はきっちり1時間かけて上段からの振り下ろしを会得した。

 まだまだ上達出来そうだが、まずはいい感じにコツが掴めたと思う。


 その後に庭を走ろうとしたら、両親に驚かれた。

 そして、アルスからは一緒に走ると言ってきたので、今日はアルスのペースに合わせて庭を5周した。

 流石に2年も剣の稽古をしているので5周ぐらいは走りきることが出来たが、すごく疲れているようだった。

 なので、俺が先にお風呂に入ることになった。アルスは少し休憩だ。

 その後、アルスがお風呂に入り、夕食となった。

 夕食はやはり誕生日ということで、結構豪華だった。肉料理を始め、海鮮物や春巻きみたいな物、クッパみたいなスープ系に米に近いものが入った物といろいろと味わった。

 どれもとてもおいしく、家族との会話を楽しんだのだった。

 

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