勉強
「まずは世界のことや大陸、国について説明していくぞ。この世界はルステルスといい、4つの大陸に分かれている」
おお。この世界は[ルステルス]っていうのか、前世でいうと地球に当たるのかな。ただ大陸は4つしかないみたいだな。
「フレール大陸、アクリス大陸、エーアゼ大陸、トアーズ大陸と4つあるのだが、俺たちが住んでいるのはエーアゼ大陸だ」
「ルステルスという世界のエーアゼ大陸」
アルスはなかなかに勉強熱心だな。
「そうだ、エーアゼ大陸には3つの国があるのだが、そのうちの1つオルトカディア王国内の最南端に当たる場所にスペンダー領がある」
「はい」
「そして国王様から領地が与えられるのと同時に家名も頂けるのだ。俺の場合は、コウガ・スペンダーとなる」
「りょうちがそのままかめいになるのですね」
「その通りだ。そして領地を統治している貴族は全て上級貴族として扱われるぞ。ただし、俺は少し特殊で他の上級貴族と比べてもお金は持ってないし、統治している領民も少ないんだ」
「そうね、他の上級貴族だったら、雇っているメイドや執事は少なくとも10人はいると思うわ。うちは贅沢が出来るほどお金がないからね」
「ええ、そうなのですか?」
アルスも驚いているな。うちには執事とメイドが合わせて2人しかいないからな。
「とくしゅとはどういうことなのですか?」
「俺は元々オルトカディア王国の騎士団の副団長をしていたんだ。その強さを買われてこの辺境地を任されている。南一帯に位置する迷いの森の魔物を間引くことを重要としている為、ある程度の強さのものに領主をして貰いたいと国王様が言っていたな」
「ちなみにママは魔法師団に入っていたのよ」
「お父様とお母様はすごかったのですね」
えー、びっくり何ですけど。この人たち国の結構重要人物だったってことじゃないのか。
それから、コウガから貴族階級の爵位の話を聞いた。国王が任命して爵位を与えるのだが、位の高い順から公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵とのことだ。
公爵、侯爵、伯爵が上級貴族で、子爵、男爵が下級貴族らしい。
家名については、この世界少し変わっていて、上級貴族は4文字以上、下級貴族は3文字以下でなければならないとのことだ。
家名を聞けば相手が上級貴族か下級貴族かがすぐに分かるようになっている。
あとは上級貴族は領地名がそのまま家名になっているので、領地名も自然と4文字以上になる。
お金に関しては迷いの森対策で防衛に対する費用に注いでいるのと、領地の為にもそれなりにお金を回している為、贅沢が出来ないと言っていた。
俺はコウガの自分のことよりも領民の為に、お金を使っていることに対して改めて転生したのが、コウガとマリーの元で良かったと思った。
そして、領民が少ないと言っていたが、それは迷いの森が広く自領全体に対して人口が少ないという意味らしい。
話し合いが終わった後に、そのままの流れで俺が本を読めるようになったかの確認をした。
持ってきた本を開いてそのページに書いてあることを最初から最後まで普通に読んだだけだったが、リカルドやミランダを含め家族全員驚いていた。
やはり3歳児が本をここまで読むのは普通出来ないらしい。マリーなんて「うちのリオンちゃんはやっぱり天才だわ」ってすごく興奮していたので、俺もうれしくなってしまった。
この流れに乗って新しい本をもっと読みたいとお願いしたら、2つ返事でOKを貰えた。
本の確認も終わったら、いつも通り魔力操作の練習をしてからアルスの剣の稽古、そして俺の走り込み。
そして、お風呂に入り、夕食を食べ終わり自室に戻ってきた。ちなみに3歳になった時に一人部屋を貰えたのだ。こういうのは地味にうれしかったりする。
「さて、鑑定の熟練度上げをしようかな」
「〈鑑定〉〈鑑定〉……あれ?」
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名称:机
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鑑定結果が1回分しか出ないぞ、魔力が回復しきってないのか?
朝に鑑定を3回使ってから、ウォッシュとドライは走った後の1回ずつしか使ってないし……
「これは検証する必要があるな。しかも答えが出ないかもしれない」
魔力回復が睡眠と食事だった場合、睡眠は時間で回復量が変わると思うが、食事だった場合は食べたものの量、あとは品質なんかも関わってきそうで判断するのが非常に困難だ。食事の場合は非常にレアなケースだと思うから、おそらく睡眠だろうな。
「わかる範囲で考えて実行するしかないな」
ベッドに入り、どのように魔力回復するのか考えながら、眠りにつくのだった。
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