魔力操作を覚えた
朝食を食べ終わった後、机を挟んで両親と向かい合っていた。俺の隣にはもちろんアルスもいる。
「では、2人に魔法を教えるとしよう。本当はリオンも5歳になってから教えようと思ってたが、学びたいと思った時に教えた方がいいからな!」
「おとうさま、ありがとうございます」
「リオンちゃんもアルスちゃんもがんばってね」
何ていい両親の元に俺は生まれ変わったのだろう。ラノベとかだと、理由もなくダメだと否定している貴族の親とかよくいるというのに、本当に俺は恵まれているな。
「まず、魔法は誰でも使えるものとそうでないものが存在するんだ。そして、誰でも使えるものは数が少ない」
「昨日リオンちゃんに見せた生活魔法は誰でも使えるものよ」
「そして、生活魔法以外は使えるかどうかは分からない。それが分かるのは10歳になったら受けられる[鑑定の儀]で判明するんだ」
またまた異世界っぽいのキターーー!ステータスとか職業とかが、[鑑定の儀]で分かるってことだよね?自分でステータス見れないから、そうだよね?
「お父様、[鑑定の儀]とは、どんなことをするのですか?」
アルスも気になるようだ。俺もすごく気になるぞ。
「[鑑定の儀]は、職業やステータスが分かるようになる。このステータスの中にスキルや魔法があり、ここに出てこないと生活魔法以外は使えないんだ」
「[鑑定の儀]はね、教会が1年に1回、1月1日に全世界で教会の司教様が一斉に行うの。その年に10歳になる子供は近くの教会に集まるから、何十人と集まるのよ、王都の教会だと100人以上集まるらしいわ」
やっぱり、ステータスあるんだ。魔法がある時点でそうじゃないかなとは思ってたんだよ。あとは職業か、どんな職業があるんだ。剣士とか魔法使いとかだよね。
「おとうさま、しょくぎょうにはどのようなしゅるいがあるのですか?」
「職業にはたくさん種類があるんだが、俺の知っている限りでは、〔剣士〕〔武闘家〕〔槍使い〕〔斧使い〕〔弓使い〕〔斥候〕〔魔法使い〕〔僧侶〕〔鍛冶師〕〔錬金術師〕〔調合師〕、珍しいので〔付与師〕〔調理師〕っていうのがあるな」
やっぱり異世界職業だよ。これだよ、これ。さっきからテンション上がりっぱなしだよ。でも、剣聖とか賢者みたいな上級職はないのかな。それか下級職を極めてからの転職システムかな。
「職業が魔法使いか僧侶だと確実に魔法が使える。魔法使いだと攻撃魔法、僧侶だと回復魔法だな。ただ、稀に剣士や武闘家など違う職業でも魔法を使うことが出来ることがあるんだ」
「パパがそうなのよ。職業は剣士なのだけど、風魔法が使えるの」
「お父様、すごいです」
「すごいです」
良かった。職業剣士で剣士の技しか使えないとかだったら、せっかくのファンタジー異世界の楽しみの大部分が奪われてたよ。おそらく剣士でも何か条件で魔法を覚えることが出来るんだろうな。生活魔法が誰でも使えることを考えると魔力は誰でも持っていて、訓練次第で魔法も誰でも使えると考えられるぞ。
「魔法の種類について話すぞ。まず、攻撃魔法には属性があり、火魔法、水魔法、風魔法、土魔法、光魔法、闇魔法に分かれている。あとは回復魔法と生活魔法がある。今回は基本魔法と呼ばれている生活魔法を教えていくからな」
「「おねがいします」」
こうして俺とアルスは両親の指導の元、生活魔法を覚える為に、まず魔力操作が出来るように練習した。ちなみに生物はみな少なからず魔力を持っているそうだ。
はじめは右手を握られて魔力を血液のように身体全体にめぐるように流して貰って、感覚を覚えていく。
なんとなく感覚が分かってきたら、自分だけで魔力を動かしていく。
生活魔法を使うには、魔力操作で自由に魔力を動かせるようにならないといけないらしいので、今日の魔法の訓練では自力で魔力を少し動かせるようになっただけだった。
当分は魔法の特訓は魔力操作になりそうだ。コウガがいうには、俺とアルスはかなり才能があるとのことだ。普通は練習1日目から魔力を自分で動かせないらしいが、俺たちは2人とも少しだが動かすことが出来たのだ。
魔力の訓練が終わってから、アルスの剣の稽古が始まった。アルスは教えて貰った型通りに素振りを何回もしている。
アルスの剣の稽古が終われば、次は俺が庭を走る番だ。昨日は1周しか走れなかったから、今日はペースを落として2周走るようにした。とはいっても、2周目の半分近くは歩いてしまったが、ちょっとずつ体力をつけていこうと思う。
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後書き失礼します。
この度は、チート貰えず異世界転生 〜レベルを上げたきゃダンジョン周回すればいい〜 を読んで頂きありがとうございます。それ以上にフォローや応援、レビューをして貰えてとてもとても感謝しております。また今後の励みにもなっていますので、これからも頑張って行こうと思います。
しばらくは毎日投稿しますので、よければ読んで貰えると嬉しいです。
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