第○話レンタル?
レンタル・ドールというビジネスがあるそうだ。詳細は省かせていただこう。
大雑把に言えば、複製記憶と自我を生きた人間「ドール」に移植し、死んだ人が生きている人の体をレンタルするというものである。
このビジネスの開始初期には「犯人」のいない事件が急増した。
「やってみたかった」という願望だけで起こる事件が増えたのである。しかもレンタル・ドールを利用したものであるため「犯人」は罪にとわれない。なぜなら罪を犯した人は既に死んでいる人。実行した体の持ち主は全くの別人。
犯人はこの世にいない。そんな事件が増えてしまった。
同時に、ビジネスの目的であったように生前できなかったことを遂げることができたという声も多く聞こえてくる。
その一つとしてこんな例があるらしい。
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