✳︎ 銀色の憂い

 肉体が朽ち果てどれほど経っただろう

 我はずっと見ていた


 我が愛しの領民たち

 何故争う 何故憎む

 我はそんなことの為に去ったのではない

 我が愛したのは 望んだのは

 慈愛の心を持つお前たちであったのに

 

 我の自己満足 我儘ゆえかもしれない

 図らずも災いの種を蒔いていたのかもしれない

 

 民よ 愛しの民たちよ

 全て愚かしい行いよ

 あぁ それでもよい

 愚かで愛すべき民よ

 今、怨鎖を絶たん

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