このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(251文字)
温かい物語です。挿絵が添えられるならきっと水彩絵でしょう。子供よりも長く生きて多くの変化を知っている、大人向けの絵本のように感じました。なんでもないような日常にこそ在る寂寥や感動を切り取った、ノスタルジックでありながらも自然な描写が心地いいです。たとえ形が消えようと、主人公が思い出して繋いだバトン。時代は変われども、それは受け継がれていくことでしょう。