第10話 スパイ



misa : 『ひま』 10:37



yu_ki♡ : 『みーとぅ』 10:37



チンタカ:『午後からバイト』10:39



神田 タ : 『高志バイト始めたん?』10:40



misa :『出たなフルネーム』10:40



yu_ki♡ : 『フルネームwww』10:40



神田 タ : 『バカめ』10:41



misa :『は?』10:41



yu_ki♡ : 『???』10:41



神田 タ : 『よく見ろ。これは夕にあらず、カタカナのタだ!』10:42



チンタカ : 『マジだったwww』10:43



misa :『誰が気づくのよ!あんたほんとバカwww』10:43



yu_ki♡ : 『かんだた だったーꉂꉂ◟(˃᷄ꇴ˂᷅๑)༡』10:44



神田 タ : 『高志バイト始めたん?』10:45



yu_ki♡ : 『タイムリープwww』10:45



チンタカ : 『言ってみたかっただけ』10:45



神田 タ : 『わかる』10:45



misa :『あんたらってほんとwww』10:46



yu_ki♡ : 『私もちょっとわかる!』10:46



チンタカ: 『ポイントは午後からってとこ』10:47



神田 タ: 『それ』10:47



yu_ki♡ : 『それ』10:47



misa :『ちょっwじゃー13時に駅ね♬』10:48



yu_ki♡ : 『(`・ω・)ゞ』10:48



チンタカ: 『り』10:48



神田 タ: 『うん』10:48



やれやれ。僕は暇だとは一言も言っていないのに。暇だけど。


泉は夏期講習だし、13時か、今日も忙しくなるぞっと。



…………



高「待った?」



夕「ううん、今来たとこ♬」



高「……。」



夕「……。」



高「抜けないよな、30分前行動の癖。」



夕「5分前目指してるけどさ、なんかソワソワするよね。」



高「関前中サッカー部あるあるな。」



夕「暑いね。」



高「暑い。」



夕「楓ちゃんてさ。」



高「急だな。」



夕「帰って来ると思う?」



高「しらんけど。」



夕「僕さ、彼女スパイじゃないかと睨んでる。」



高「あぁ。峰的な?」



夕「ふつーそこ不二子じゃない?」



高「まぁ確かに謎よな。」



夕「むしろさ、スパイとかいいよね。」



高「…悪くないな。」



夕「燃えるよね。」



高「燃えるな。」



夕「暑いね。」



高「暑い。」



夕「楓ちゃんてさ。」



高「ループか。」



夕「かわいいよね。」



高「しらんけど。」



夕「ループか。」



高「実際帰って来たらどーすんの?」



夕「困る。」



高「なんで?」



夕「幸せで。」



高「そっちか。」



夕「もし、帰ってきたらさ、あだ名変えろよな。」



高「候補はある。」



夕「どんな?」



高「パリピ。」



夕「嘘と言ってよ。」



高「てか峰ってスパイじゃなくね?」



夕「不二子と言ってよ。」




美&友「おまたせー!」



友「はい、では高志君から!」



高「はいっ!友紀は上手に着こなしてますね!美咲はよく纏まってると思います!」



友「うん。上から感がすごいね。35点」



美「ご意見番かよって思った。20点」



友「はい、次はセミ君!」



夕「はいっ!2人共彼女だったらちょー自慢。ってぐらい似合ってる。」



友「やば!めっちゃ嬉しい!1万点!か、彼女なろか?てかなろ?して?」



美「ちょっ!友紀!どっち?どっちがいい?私?私?」



夕「じゃーゆ、、、」



美「はいしゅーりょー!」



友「ゆ?ゆって言った?友紀のゆ?」



高「合計55点…」



友「ねぇさっ、、、」



美「お黙り友紀!」



高「もっかいチャンスくれない?」




私服の場合は毎回行われるファッション褒めスキル向上委員会。僕は妹に昔から鍛えられているので毎回成績はいい方だが、男兄弟の高志は苦手分野だ。こいつはイケメンだけど中味がカスいからね。それでも部長(僕らの入っている文化交流部の先輩)という恋人がいるのでリア充である。くやしい。

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