考古学者 川端陸矢の旅行記

故郷について

今回のテーマが「雪」ということで、私の故郷のことを語ろうと思う。

　私の故郷は雪国、福井県坂井市の三国という所だ。

　JR福井駅に隣接した、えちぜん鉄道というローカル線に乗って向かうと良い。

　三国は港町で、日本海の新鮮な海の幸を味わうことができる。

　私のおすすめは「越前　蟹の坊」という和食の料亭だ。

　そこでは甘えび、がさえびと二種類の海鮮丼、珍しいもちえびの唐揚げや甘エビシュウマイ、牧場直送ミルクのグラタンなど、職人の作る美食に酔いしれることが出来る。

　観光名所もいくつか紹介しよう。

「マチノクラ」という2階建ての資料館だ。

　1階は「海運の歴史」と題して、三国湊が賑わいを極めた江戸中期から明治中期の資料の展示がある。三国の全景古地図、歌川広重が描いた三国の浮世絵は必見だ。

　2階は「文学の回廊」として三好達治、高見順、高浜虚子など三国ゆかりの文学者と作品を紹介している。

　また「坂井市龍翔博物館」もおすすめだ。

　明治12年にオランダ人技師エッセルの設計で建築されたとされる龍翔小学校を、郷土資料館として復元したものである。

船の模型や三国祭の山車は圧巻だ。他にも坂井の成り立ちや古墳、丸岡藩の誕生、坂井の文学巡りなども知ることができる。

　東尋坊までの海岸線に「荒磯（ありそ）遊歩道」があり、三好達治を始め、文学碑が沢山建っている。

　国指定名勝地にもなっている１キロメートルに渡る豪快な岩壁が広がっている。地質学的にも貴重な場所である。

　雪が舞う頃の荒々しい波と吹きつける寒風をぜひ見てほしい。

　この他にも三国には素晴らしい場所が多くあるので、ぜひ自分の目で確かめてほしい。