第二十九夜 行ってはいけない場所
※お久しぶりです。
長らくお待たせしたのには理由が御座いまして、今回の話の内容にはなるのですが足を踏み入れてはならない場所に行き長期に渡り邪悪な霊に体を支配されていました為でした。
楽しみに見てくださっていた方々には心からお詫び申しあげます。
それではお話に移りたいと思います。
私が行ったその場所は関西の某有名心霊スポットでした。
長年お世話になっているSさんと共に、何度か訪れた場所に行きました。
しかし、この日はいつも来ている時とは少し嫌な気配を感じていました。
Sさんも同じように今日は何か様子がおかしいと、一旦引き返そうと来た道を戻っていた時、前から人が歩いて来るのが見えました。
懐中電灯の明かりなのか?やけに白く光って見えました。
どんどん近づいてくる、その人をみて私達二人は言葉も失いました。
身体は手足があるのに、首は無い…
逃げようとしましたが、足に鉛を付けられたかのように重く、一歩一歩がなかなか出ない状態になりました。
私達を通り越して先へ行く首の無い人が急にこちらに向かってUターンして来たのです。
走ろうにも足は重く言う事を聞いてくれません。
どんどん、来た道とはそれて行ってしまっている事に私達二人は全く気付かず、逃げた先には大きな溜池に出ました。
この先は行き止まりで、どうする事も出来ない。
振り返るとあの首無しの人は忽然と姿を消して居ました。
なんとか安堵の気持ちで、来た道をゆっくりと思い出しながら帰っていると、ガサガサと草に生茂られた中から飛び出て来たのは、人の顔。
その顔は目をつむり苦しそうな顔でこちらに顔を向けています。
私達は絶句し、腰を抜かしてその場にへたり込むしか出来ませんでした。
この時です。
スーッと何かが私の体の中に入ってくるのがわかりました。
何とか、Sさんと共にこの場所を離れる事は出来たのですが、その日以来Sさんも私も体調を崩し、何度もお祓いに行きましたが何度やっても体からこの邪悪なモノが取り払える事は出来ませんでした。
お祓いをして下さった方も、かなり執念深い霊でかなりの時間を要すると言われ、やっと取り払えたのが最近の事でした。
関西ではかなり有名なあの場所にはもう二度と近づく事は無いでしょう。
第二十九夜 行ってはいけない場所 終わりです。
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