第15話 エピローグ

クリスティーナは捕縛された。


拘置所で毎日泣いていると聞く。


私とロビンは、グリセンコフ侯爵家へ一緒に帰る事になった。最後まで父は私を未練がましい視線で見てきたが、母に小突かれ大人しくしていた。


私は今、とっても幸せだ。


最近は毎日ロビンと一緒に寝室を共にしている。


きっと、私達に新しい家族がもうすぐやってくる予感がする。





今回の事で、愛するロビンの新たな一面を私は知る事ができた。


仲良くする時のロビンは可愛くて、時々涙目になる事がある。


私は、そんなロビンの事が愛おしくてたまらない。


それに今では、宝物も増えた。


私の大事にしている鍵付き宝石箱の一番奥に、愛するロビンの幼い時のお宝写真を保存している。


あの時、クリスティーナに皆が気を取られている時になんとか拾った数枚の写真。


こんなに逞しくて、強くて、かわいいロビンが私の夫だなんて、本当に私は幸せだ。


今日もロビンが私に告げてくる。


「アニータ。愛している。」


私もロビンに言葉を返す。


「ええ、私も愛しているわ。ロビン。」


(だから、貴方がどうしても捨てたい写真をこっそり持っておく事は許してね。)


アニータは、ロビンに今日も微笑みかけた。




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捨ててください 仲 懐苛 (nakanaka) @nakananaka

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