カモネギ風
(父・充の誕生日を一週間過ぎた土曜の夕方)
樹「……あーやばい……先週土曜って親父の誕生日だったじゃん……思いっきり忘れてた……
親父、何気にイラついてるぞこれは……んーどうしよ……」
(約15分後)
樹「準備はよし、と。
あとはこの前ちょうど買っといた取っておきのワインを……すごく惜しいが適当にラッピングして……」(ごそごそ)
柊「樹さん、さっきからなんだか落ち着きませんね。どうしたんですか?」
樹「(ギクリとしたように振り向き)あっ柊くん。えーっと、突然なんだがこれから実家へ顔出そうか。夕食用意してくれてるらしいから」
柊「え……いいですけど……なんかあったんですか?」
樹「んーいや別に……(ごにょごにょ)とりあえず柊くんはこのワインを持って。今日はこの最高級品を思いっ切り飲んでくれ! 運転は僕がするからさっ♪」
柊「?」
(樹の実家)
柊「こんばんはー。なんか突然お邪魔しちゃってすみません。あのこれ、ワイン持ってきましたが……」
充「おお〜〜柊くん!! よく来たねっ♡♡
『今日はなんだかお義父さんとゆっくり飲みたい気分だから、これから実家へ連れてってくれませんか?』なんて可愛いことを樹におねだりしてくれたそうじゃないか〜! 先週は誕生日を完全スルーされて実は怒り心頭だったが、そんなのはもうどーでもいいな! さあおいで♡♡(柊をムギューーっと熱烈ハグ)」
柊「……(ハグされながらキッと樹を見る)」
樹「……(申し訳なさそうに手を合わせる)『これ以外に父の怒りを
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます