ぐいぐい

(柊、総務課の桜田に呼び出される)

桜田「三崎さん……あのっ、好きです!! 付き合ってください!」

柊「えっ……いやあの、それはちょっと……」

桜田「……今付き合ってる人とか、いるんですか?」

柊「え、んー……そうだね。ごめん」

桜田「……(悔しげに俯くが、ぐっと顔を上げる)じゃ……三崎さん、私のこと、どう思いますか?」

柊「えっ?……えーっとそれは、いつも笑顔だし、素直でかわいいな、と……」

桜田「(ぐいと柊に接近する)本当に?」

柊「うん、それは思うけど……けどね」

桜田「(柊の言葉を遮る)私、今23です。——三崎さんのお相手の方は、私より歳上ですか?」

柊「ん、そうだね、今30……」

桜田「えっ…………」

柊「…………」


桜田「……私、まだ三崎さんのこと諦めませんからっ!!!」(挑戦的にニッと微笑み、くるりと背を向け走り去る)


柊「……『ちゃんとほんとのこと言ってあげられたらいいんだけど……さすがにマズイだろ恋人が副社長って話は……』」


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