4-3

「やっぱこんな炎天下にカレーとか、無いだろ」

「ふむ、同意見じゃ。水がどれだけあっても足りん」

「……二人とも、酷いなぁ……確かに、ごもっともだけど……」

「あんたら、作ってもらってんだから文句言うんじゃないわよ」

「み、美月ちゃん……!!」

「まぁ服べたつくから、もっと他に何かなかったのかなー、とは思うけど」

「……み、美月ちゃん……」

「お前が何気に一番酷くね?」

「というか何ゆえ、カレーなのじゃ? もっと他になかったのか?」

「……日本人、暑い日には熱い物を食べたくなるの法則、っていうコーナーしか、物がほとんどなくて……」

「お前もうあのスーパー使うの禁止な」

「それ考えると、アイス売ってたのは奇跡じゃない?」

「だな」

「ソーダ味をちゃんと確保した俺を褒めてもいいぞ」

「「……」」

「お前ら黙るな」

「……それはともかく、美月ちゃん」

「それはともかくって何だよ、夜」

「はい、何でしょう」

「話してくれてありがとうね」

「……」

「僕たちのこと、それだけ信用してくれるようになった、ってことでしょ?」

「……」

「それは、素直に嬉しいな。……もし良かったら、これからも頼ってね」

「……はい」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る