S3 ゴブリン退治 9月3日

――ドリームランド 廃墟街:拠点――


アリシア「今日はせっかくだしいつもの業務じゃなくて紅葉で仕事取ってみるか。愛佳もまあまあ使えるようになってきたもんなあ?」


独羽「いやその本名呼びやめてくれない……?」

旗風「でも、そろそろギルドハウスほしいよねえ。10人超えてくると手狭になっちゃうし」

リモ「……タバコ切れた」

さくころ「俺らも本名バレしたらこうなるんかな」


旗風「あれでも気に入ってるんですよ。アリシアくんがずっといじるってあんまりないんですよ?」


アリシア「言うな言うな。でもやっぱ奴隷ってシステム的なものなんだなって」

呉羽「そうですね。あまり私の生活が変わった感じはしませんね。どちらかというと楽になりました」

ソメイユ「もう大変な目にはあいたくないな~……」


ヴィオ 「リモンチェッロさん、足」

リモ「うぉぁ……!何しやがる!」


アリシア「女子校じゃねえんだから色々気を遣ってどうぞ

旗風「まあまあ。お金稼ぎにいこうよ。なんか依頼あると思うし」


――ドリームランド 紅葉酒場――


▶相も変わらず人でごった返しています。奥にいるタテワキに旗風は話しかけますね


タテワキ「そうだね。今はこの辺かな」


ヴィオ「一度モンスターと戦ってみたいのだわ」

アリシア「そうだな。ゴブリン退治するわ。呉羽さんもいるならいけるっちゃいけるだろ」


タテワキ「わかったわ。じゃあ依頼受注しちゃうからね」


▶タテワキは紙を1枚上空に放り投げた瞬間、その紙が真っ二つに斬られスタンプを中央に押します


タテワキ「じゃあ依頼達成したらこの紙をここに持ってきてね。完了したかは判でわかるから、証明の首とかは不要よ」


ソメイユ「お~、かっこいい演出~」

リモ「バーテン……タバコ~……」

ヴィオ「グロいの持って帰らなくていいの助かるわ」

旗風「依頼人の方は?」


タテワキ「えーっっと……。今はこのは共同墓地にいるみたいね。連絡しておくわ」


アリシア「よっしゃ。ついでにこのはちゃんも売って金稼ぐぞ」


――ドリームランド外れ このは共同墓地――


▶地図に従って、ドリームランドの外壁をぐるっと回って少し歩くと墓地と言うには豪華なお屋敷に到着します。門の入口にユーザーと思われる人が立っていますね


リモ「――――はぁ~~~~~~~~~~。生き返る~~~~~」

ヴィオ「キャー!こういうとこってきっとオバケがいるのだわ~!」


門番「残念ながら俺らが作ったからいねえぞ。ネクロフィリアの趣味あるやつがこの辺多いから、自衛の為だよ」

門番「この世界は蛆とかハエとかのスカベンジャーが存在しねえからな。死体でも綺麗なんだよ」


アリシア「腐らない死体とか実質オナホだもんな。気持ちはわからなくもない」

ヴィオ「そういえばそんな感じって言ってたわね。で、依頼人の女の人ってどこにいるのかしら」

旗風「ほうれんそうが……」

呉羽「あー……。うん。ゴブリン退治の依頼受けて来たんだ」


門番「あー……。そっちか。わかった。こっちだ」

アリシア「俺はこのはちゃんを売ってくるわ。先に行っといてくれ」


――ドリームランド外れ このは共同墓地:応接間――


▶門番さんに応接間に通されます。奥には少女と、困ったような顔をしている女性がいます


女性「わかる?1人でゴブリン退治は自分から苗床になれって言ってるようなものなのよ。金の葉っぱついてて優良ユーザーなのはわかるんだけどね?こっちとしてはみすみすゴブリンの孕み袋用意したいわけじゃないのよ。わかる?」


少女「ただ遊びに行くだけだよ?話したらお友だちになれるかもしれないし!」


ソメイユ「あらあら~?お取り込み中~?」

リモ「……ん?おい、おいおいおい。見ろよあれ。あいつ一人で行こうとしてんじゃねぇか?一人で行かせてツケてみるか?」

ヴィオ「何言ってるのよ、面白そうだけどそんなこと出来るわけないでしょ。どうみてもあれ子どもよ」


女性「あー……。君たち!丁度いいところに来たね!」


▶女性は君たちを見て露骨に明るくなります


リモ「! あ~あ……、気づかれちまった」

旗風「どうせ受けるんだからいいじゃん……」

ヴィオ「――あ。あーあなたがゴブリン退治の依頼主かしら?」


スズミ「私はスズミ。ここ最近、ドリームランド近辺でゴブリンの活動が活発でね。退治依頼を定期的に出してたんだけど」

スズミ「ゴブリンのイメージの弱さと、ゴブリンスレイヤーとかいうやつの真似して奇抜な動きを真似して捕まるやつが後を絶たないのよ。十中八九苗床にされてるとは思うんだけど、殺すなり助けるなりしてリポップさせてあげてほしいのね」


ヴィオ「え……そんなグロいとこに行かされるの私たち……」

リモ「え~。自分で挑んで自分でハマっちまったやつらのケツ拭けってか?」

さくころ「そこで嫌がってちゃなんのための依頼なんだ……」

リモ「ゴブリン退治と聞いてきたんだ。救出なんて初耳だぜ」

ヴィオ「いやだってモンスター退治するだけかと思ってたから……」


さくころ「というか星乃一歌ってこの間依頼出してなかったっけか?ゴブリン退治のやつ……」

旗風「確かに、ゴブリン退治で出してたね……」

さくころ「寝覚めわっりぃ~~」

ヴィオ「そんなの聞いたら知らないけどこっちも寝覚め悪くなるじゃない……」


ソメイユ「何体ぐらい居るのかな~?」

ヴィオ「ソメイユさんナイスだわ!そうそう敵の情報は多いほどいいのだわ!」


スズミ「ゴブリンの数は不明だ。ゴブリンは2日で成人し、新しく子を作るようになる。最初は少なかったのかもしれんが、今となると……」


ヴィオ「繁殖力半端ないわね……」

ソメイユ「ゴブリンのGは増殖するG~……?」

呉羽「だから基本は殲滅させないとまた増えていくのよね……」


スズミ「ゴブリンの死体は1匹200ベルになる。それなりに利益になるぞ」

スズミ「今のとこ被害者は5人。♧ロミ、こーすけ始めて54日、星乃一歌、まかろにうどん@無課金、ちょろちゃんって名前よ」


少女「先に遊びに行ってる人もいっぱいいるんじゃん」


さくころ「帰ってこないのは楽しすぎるからじゃないと思うんすよ……」

リモ「ハハハ!この嬢ちゃんおもしれーな。遊びに行って帰ってきてねーと言ってるんだが、お前は帰ってこれんのか?」


少女「そんなの、やってみないと分かんないでしょ」


旗風「じゃあ私達と一緒に行こっか。名前は?」


ナナ「私はナナ!みんなは何ていうの?」


さくころ「俺はさくさくころもです。長いんでころもでいいっすよ」

旗風「あの人はさくころさん。私は旗風よ。今仮PT申請するから、受けてね」


▶自己紹介や詳しい依頼を話をしていると、アリシアが戻ってきます


アリシア「おーい!!このはちゃん2匹で37万ベルになったぞ!!!!!ボロ儲けだわ」


ソメイユ「ギルドハウス建てるのが10万くらいだったっけ~?余裕で建てられるね~」

リモ「分け前をよこせ!」


アリシア「バカ言え!これはギルドハウスの資金になんだよ!てめーらはどうなんだ?ゴブリンの場所は?」

呉羽「インフェルノ近くの街道沿いの外れらしいですよ」

アリシア「あの辺かあ。まあなんとかなるだろ」


――街道――


▶ドリームランドから西へ1日半行軍し、洞窟へ向けて歩いていると対向から開拓使の人が戻ってきているのが見えます。開拓使の人は声をかけてきますね


開拓使「よう。お前ら、もしかしてゴブリン退治のやつらか?」


リモ「あー。そうだ。お前ら開拓はどうだ?進んだのか?それとも先で何か見たか」


開拓使「ちょっと見たんだが入口でわんさわんさと湧いてるぞ。極上のメスを大量に手に入れたんだろうなあ。あいつらただただ痛いだけらしいし、捕まんなよ~」


▶開拓使はぴらぴらと手を振って東へ歩いていきました


リモ「おーおー。先ではお盛んみてーだ。こわ」

ソメイユ「こわいな~……」

呉羽「そんないっぱい湧いてるのか……。戦闘に不慣れなやつも多いし、大変だぞ」

ヴィオ「難易度が上がっていくのだわ……」

ナナ「たくさんで鬼ごっこ?」


▶更に歩いていくと、どこからか矢が飛んできます


リモ「……わっち!! あぶねぇな!何しやがる!!」


▶横に避けると、粗末な木の矢が床に突き刺さります。毒が塗られているのか、地面の植物がみるみる枯れていきます


アリシア「ゴブリンアーチャーか。その辺の街道に出るってマジでわらわらいるんだなこれ」


ナナ「凄ーい!ゲームみたい」

リモ「クソが!出てこい短小!!相手になってやる!!」

さくころ「こっえぇ……。常にこのゲームほんとどこ行っても休まらんな……」

ソメイユ「うわわわ~……危なかった~……どこに潜んでるのかな~?」

ヴィオ「あれって毒?毒消しのアイテムとか持ってないのだけど」

独羽「毒くらいならなんとか治療できるわ!」


アリシア「じゃあ愛佳は絶対死守で。というかヒーラー取られると終わる」


ヴィオ「独羽ちゃんヒーラーなのね、じゃあ今日は前に立つのだわ」

リモ「やるなチビスケ。仕事したら後でジャーキーやるわ」


▶洞窟が見えてきます。見張りのゴブリンもたくさんいるようですね


アリシア「それは当たり前として、どう攻める?」


呉羽「当然、正面突破!!!!」


アリシア「正気か……????」


ヴィオ「といっても情報が少ないし洞窟だし仕方ないのでは?」

リモ「あのふざけたブサイクどもを通路の飾りにしてやる!!」

ソメイユ「みんな血の気が多いね~」


アリシア「とりあえず偵察とかの概念をご存知ない!?」


ヴィオ「あと……ゴブリン1匹200ベルなんでしょ?全部倒せば……ウハウハなのだわ!」

さくころ「まあ一人で突っ込んでまた捕まるよりは」


アリシア「いやまあそうだが……」


さくころ「誰もいなけりゃそっちの方がいいかもなあ」


旗風「じゃあ突撃~~~~!!」

ナナ「こんにちはー、誰かいますかー」


ゴブリン「メスだ!!!!捕まえロ!!!!」

ゴブリン「殺すナ!!!!腕と足を剥いてしまエ!!!!!」


リモ「てめーらがメスになれ!!!」


▶戦闘前行動 ソメイユ 蒼星 夜泉濡 ホープファインド

▶戦闘前行動 さくころ お前たち、もう寝なさい


▶ゴブリンスカウトズ ツル罠(補助。敵全体の回避補正+6)

つるのムチ(補助。物理4d6。敵1人)

ライトフラッシュ(敵2人の命中補正値+8)

▶ヴィオ 回避判定

 放棄 15ダメージ

[まじかるナース:逝ってよし]

[お前たち、もう寝なさい:ボコボコにしてやんよ]


[呉羽援軍]39ダメージ


▶ヴィオ サモン兎


▶ゴブリンアーチャーズ 

ゴブリン射撃1(補助。物理2d6。1人)

ゴブリン射撃2(補助。物理2d6。1人)

ゴブリン射撃3(補助。物理2d6。1人)

ゴブリン斉射(全体物理2d3)

▶ナナソメイユ 回避判定

 放棄 5ダメージ

 放棄 5ダメージ

 成功

▶全体 回避判定

 さくころ以外放棄

▶さくころ 回避判定

 失敗 3ダメージ

[ナナ:庇う]

[まじかるナース:オマエモナー]

[お前たち、もう寝なさい:モララーマターリ]


呉羽「取り敢えず3匹!」

ヴィオ「――マグ召喚!『イヌァバ』、私を守るのだわ!」

ナナ「鬼さんこちら~」

ソメイユ「わわわ、遠距離攻撃はやっぱり厄介だね~」

ヴィオ「痛っ!召喚中に攻撃してくるなんてさすがゴブリン卑怯ね!」

独羽「回復するからじっとしてて……!」


[独羽援軍]10回復


▶さくころ 三月うさぎ[引くこと覚えろカス]

引くこと覚えろカス

▶ヴィオ 通常攻撃[導引]

 成功 65ダメージ[追撃]43ダメージ

[ボコボコにしてやんよ]

▶ヴィオ 通常攻撃

 31ダメージ[追撃]57ダメージ

▶リモ 通常攻撃

 成功 34ダメージ[追撃]50ダメージ

[ボコボコにしてやんよ]

▶リモ 通常攻撃

 37ダメージ[追撃]50ダメージ

[まじかるナース:なつみSTEP]

[お前たち、もう寝なさい:ヽ(`Д´)ノもう来ねえよ!ウワァァン]


[呉羽援軍]50ダメージ


ヴィオ「経費ケチっちゃ、いい仕事はできないのだわ! 最大火力を召し上がれ!」

リモ「私の後ろに立つんじゃねぇ」

ヴィオ「のだわ!」

呉羽「細かいのもちゃんと首を飛ばしてっと……」


[まじかるナース:引くこと覚えろカス]

[ゴブリン警報(乱入処理を行う)]


▶ゴブリンに囲まれながらも順調に数を減らしていると、一際大きく太ったゴブリンが、全裸でお腹が醜く大きくなった達磨の女性を5人盾にしてやってきます。後ろに弓矢部隊も見えますね


▶ゴブリンキング 杭蹴り(補助。肉の盾を1つ消費して敵1人に物理9d9)

火矢(火。敵1人に魔法3d6。毒1d2)

▶サモン兎ヴィオ 回避判定

 放棄 36ダメージ

 成功[天運]


▶ゴブリンウォーリアーズ 

乱戦(補助。同じマス全体に3D7)

乱戦2(補助。同じマス全体に3D7)

根切(物理2d8。命中時、足消滅)

▶全員 回避判定

 さくころ以外放棄

▶さくころ 回避判定

 失敗 19ダメージ

[ソメイユ:所有][リモ:所有]

[ナナ:庇う さくころ]

 失敗 11ダメージ

[ナナ:庇う さくころ]

▶さくころ 回避判定

 クリティカル[天運]


[まじかるナース:引くこと覚えろカス]

[お前たち、もう寝なさい:なつみSTEP]

▶ヴィオ 通常攻撃

 失敗


▶ゴブリンズ 

麻痺袋(補助。対象1人を麻痺)ヴィオ

毒袋(補助。対象1人を毒2d2)ソメイユ

投げ斧(敵1人。物理2d6)

▶ヴィオ 回避判定

 クリティカル[天運]

[スティンシェイド:パウゼールン]


[呉羽援軍]32ダメージ


ヴィオ「ヤバいのだわ……この距離で外すなんて!」

アリシア「やべえぞ!各個撃破される前にあいつを潰せ!」

呉羽「取り敢えずボスへの道を切り開く!愛佳ちゃん!援護お願い!」

独羽「え?わ、わかった……!」


▶ソメイユ メガアンフォームド[タイムカード破壊]破壊陣

 妨害結界

[夜泉濡:スクラグス]15ダメージ

[毒]計8ダメージ


[呉羽援軍]47ダメージ


▶リモ 通常攻撃

 成功 31ダメージ

[物陰に隠れる(肉の盾を1つ消費して、ダメージを0にする)]

[まじかるナース:なつみSTEP]


[まじかるナース:なつみSTEP]

▶ナナ 回復薬G2

[まじかるナース:引くこと覚えろカス]


[アリシア援軍]10ダメージ


ソメイユ「わたしさんもちょっとは役に立たないと~。結界張って~スポッターになって~」

リモ「あのでけーのきもくね?」

旗風「生理的にちょっと……」

ナナ「ちょっと休憩!ふぅ」

アリシア「おらおら!在庫不良の山バリアを崩して見やがれ!」


▶ヴィオ 通常攻撃

 成功 52ダメージ

[まじかるナース:引くこと覚えろカス]


[呉羽援軍]42ダメージ


▶丸々と太ったゴブリンの首を飛ばすと、ゴブリン達は散り散りに逃げていきました。しっかり追って一匹残らず首を落としました


さくころ「ひえ~、非力すぎて毎度逃げ回るのもきっちぃ」

ソメイユ「ふ~。よかった、なんとかなったね~」

ヴィオ「あ、逃げた!く……手が痺れて」


アリシア「こいつらを1匹残らず殺せ!金だ!後復讐に来るから安全の為にも殺せ!!!」


ナナ「鬼交代だ!捕まえるぞ~」

リモ「待てや!ブサイクどもがぁ!!この洞窟の飾りになりやがれ!!」

呉羽「なんか金に見えてきたな……」


独羽「この人達こっわ……」


リモ「あと私に矢撃ってきたやつどいつだカスが!!!!!」

旗風「そいつはもうだいぶ前に死んでる死んでる!!」

リモ「強姦は大罪だぞ!!!!!死んで償えや!!!!!アーメンだゴラ!!!!!!!」


▶肉の盾にされてた女アバターのうち、1人が虚ろな目で話しかけてきます


一歌「星乃一歌って言います……。何人も産んで、心も身体も穢れてしまいました……。手足もなく、生活もままなりません……。私達を殺して、せめてリポップさせてください……」


リモ「あ!?!?!??!」

アリシア「俺は女の子の裸はちょっと……。誰か頼んだ」

旗風「まあ、お腹も大きくなってるしね……」

さくころ「これ殺したときのショックでもっととかないよな……。いや自分から言っててないか」

リモ「アーメン!」


▶呉羽から借りた短刀で、3人共しっかり心臓を突き刺し即死させました


リモ「ここが墓場だ」

さくころ「躊躇いねえな!」

ヴィオ「さすがシスターっていうのかしら……ああ疲れた」

呉羽「決断が早くていいね。てっきり奴隷権限使われると思ってたよ」

さくころ「それまともに機能してたのか……」

独羽「言う事聞かせようと思ったら、何でもさせられるみたいだから……。た、助かった」

アリシア「一応な。ま、それするくらいなら俺が殺ってたさ」


リモ「何体飾れた!?入口まで並べるぞ」


アリシア「アホ言うな。さっきの一歌さん達含めて立派な金だ。全部拾うぞ」


リモ「金か!仕方ねーな!!」


アリシア「あっでも一歌さんとかを拾うのは任せた」

旗風「へたれ~」

呉羽「へたれ~」


ソメイユ「う~ん、倫理観壊れるな~」

旗風「じゃあナナちゃん。報酬は帰ったら山分けでいい?勿論5:5で」

ナナ「報酬?ああ、そうだった。……これはもう動かないの?」


アリシア「そうだな。考察班によると魂がないんだと。だからもうおもちゃだよ」


旗風「いる?お腹捌いちゃったらゴブリンが出てくるかもしれないけど」

ナナ「人形遊びはいいかなぁ、報酬貰っておしまいでいいよ!」

リモ「まてよ。それでゴブリン討伐数増えるぞ」

アリシア「増えねえわバカ」


――ドリームランド外れ このは共同墓地――


スズミ「うわあ……。その量を良くしばいてきたわね……。死人も出てないみたいだし」

スズミ「しっかり殲滅したみたいだし、ありがとうね。素材は全部そちらのものでいいわ。成功登録手続しておくわね。アンバー!お願い」


▶アンバーと呼ばれた門番が頷いて、書類を受け取って出ていきました


旗風「やった~これで念願のギルドハウス~~~」

ヴィオ「安心してログアウトできるやつね!」


スズミ「そういえばギルドハウスを建てるんだって?ならおすすめの立地を紹介しよう。うちのギルドは不動産紹介もやっていてね」


ソメイユ「おお~、一石二鳥だね~」

さくころ「これで自治もしっかりしてたら現実と遜色無いんだけどなあ」

ナナ「おうち建てるんだ?凄いねぇ」


▶スズミは6枚の土地情報が書かれた紙を広げます


リモ「土地は広い方がいいし何もないところの方がよくないか?」

ヴィオ「覗きを考えるとたしかにそうよね」

アリシア「正直ドリームランドの治安がゴミすぎるからなあ……」

旗風「防衛考えると、うーん……」

さくころ「他へのアクセスいいとこはやっぱ襲われやすかったりするのか?」


スズミ「そうね。勇者って取り敢えず家があったら入るよね?MMOだし、当然家は侵入されるものよ」

スズミ「生産拠点にするんだったら、うちみたいに防衛を中心に考えるといいよ。ギルドハウス乗っ取りチームとかもいるしね」


さくころ「漁夫の利楽だもんな……」

リモ「頭おかしいんじゃねーのか?」

ソメイユ「安全は安全でも気休めくらいってことなんだね~……。ホントどれくらい治安が悪いんだろ~……」

ナナ「じゃあトラップハウスつくればいいよ、きっと楽しいよ!」

ヴィオ「逆に他のギルドと協力とか守り合うしてって考えたら近くの方がいいのかしら?」

リモ「ヨシじゃぁこの二人にやってもらうか」

呉羽「当然やるけど、戦力的にはあなたもするほうがいいわよ?」

独羽「テキザイテキショって知ってる?」


▶結構な時間悩んだ後、アリシアは1枚の紙を手に取ります


アリシア「そうだな。そのインフェルノの辺りの場所にするよ」

旗風「あの辺かあ。前線に近いとは言えインフェルノよりは遠いし、何より人通りもないしいいかも」


スズミ「そうだ。うちのギルド『このは共同墓地』と同盟を結ばない?そちらも日頃は商人みたいだし、卸ならうちだと便利だよ?」


ヴィオ「このはちゃんを高く買い取ってもらったみたいだし私は特に断る理由はないのだわ」

リモ「これでやっと酒を蓄えられるな。ビニールハウス作って葉っぱとレモンの栽培だ、忙しくなるなぁ」

旗風「いや、そんなお金ないから」

リモ「んなことねぇだろ!?何に使ったんだよ!あんなに稼いでただろ!生産する余裕くらいあるだろ?葉っぱで街一つダメにするんだよぉ~」

旗風「そもそも種苗がないわ。何よりそのタバコ、何から出来てるか知ってる?タバコの葉が存在しないみたいだからアルミラージの糞で出来てるんだよ?よく吸えるよね」

リモ「早く言えよ!2年間吸いっぱなしだわクソが!」

旗風「楽しそうに吸ってて、不良したかったんかなって……」


ソメイユ「ギルドハウスのランク上げとかもあるのかな~?」

アリシア「一応PvPもあるが……、うちは無理だろ」

呉羽「あれは廃課金コンテンツだから……」


アリシア「周りから異論もなさそうだし、ありがたく。――そういや、ナナちゃんはソロプレイなんだっけ?」

アリシア「うちに来ないか?基本は戦闘もしない日和見ギルドだがな」


ナナ「いいの?お友だちたくさんだ」


アリシア「こちらとしては人手が増えるだけでありがたい。これからよろしく頼む」

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