気がつけば狂気の世界に引き込まれている

――なけなしの給料で生活をつなぐため、過酷な工事現場で身を削っているひとりの男。
この物語は、そんな決して特別な存在ではない男性が、自分が正体と使命に目覚める瞬間から始まります。

覚醒した彼の目に映るのは、世間に跋扈する異形の怪物たち。
世界を守ろうと必死に闘う「元勇者」の一人称視点で描かれる文章は、ものの数行を読み始めるだけで読者を狂気の世界に引き込んでしまいます。

恐ろしい惨劇の連続なのに、次へ次へと活字を追うことを止められない。
まるで自分が洗脳されてしまったような不思議な体験を、あなたも味わってみてはいかがでしょうか。

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