何でこんなにも探さなきゃならねぇんだよっ!!!

 この言葉に表せない気持ちを、一体どこにぶつけたらいいの。

 レビューはとても下手というわけでもないし、優雅なひと時様のことも好きと。



 そのことはこの文章からこれでもかってくらいに、伝わってくる。

 そしてこのえりぷーがレビューしたからみんな続々に買ってると。



 いや、ね。みんなが買うことは別にいいのよ。

 むしろ貢献できるし味の良さを知ってくれたら嬉しい限り。

 でもね。私も飲みたいのよ! みんなどれだけその人のことが好きなんだ。



 とりあえずこの街のコンビニやスーパーを全て回らなければいけない。

 予定が大幅に狂ってしまった。これはもしかしたら、夜までかかるかもしれない。

 ゆっくりしている暇などない。早く次の目的地に行かなくては。



「ありがとうございます。ちょっと他の店をあたってみようと思います」

「わざわざ来てもらったのに申し訳ありません。すぐに見つかるといいですね」

 女性に礼をしてコンビニを出た。




 さて、もう少し歩いたらストリートに着く。

 そこにはたくさんのコンビニやスーパーやドラッグストアなど、様々な店がある。

 もしここになければ電車で隣町に行くしかないだろう。



 それは出来るだけ避けたい。だからここで見つけるしかない。



 今日ここはいつもの通りではない。生きるか死ぬかの戦場と化する。

 そして私はその戦場へと足を踏み込んだのだった。



 気を取り直して二店舗目、よくお世話になっているスーパー。

 野菜とかカップラーメンとか、料理の材料を買いに行く時はいつもここに来ている。

 この街で一番広いというわけではないけど、ずっと通いたいと思える理由がある。



 品揃えの良さがいいのはもちろん、店員の愛想がとても良いのだ。

 どの人も笑顔が素晴らしい。少し落ち込んでいる時に行くと元気になれる。

 特にお気に入りのスーパーだ。



 ということで来てみたのだけど。さて目的の品はあるのだろうか。

 スーパーの中は思ったより人がいて混んでいた。



 飲み物売り場に向かうと、明らかに不自然に空いている。

 まさかここもないというのか。恐る恐るそこにある商品名を見てみる。



 想像した通り。探しているものの名前が記されてあった。

 つまり売り切れ。他の飲み物はそれなりにあるのに、そこだけ全くない。



 こんなにもインフルエンサーの力は強いものなのだろうか。

 仕方ない、別の店に移動するしかない。



 続きまして三店舗目、ドラッグストア。こちらはあまり行ったことがない場所。

 常に健康体だからほとんど縁がないと言っても過言ではない。

 化粧品とかちょっとした買い物に行くくらい。



 上京するまで地元の近くには、狭いドラッグストアしかなかった。

 けど広い所だと少しならスーパーみたいな品揃えをしていると、知った。



 中に入ると早速飲み物売り場に向かう。結構奥の方にそれはある。

 そもそも扱っているのかすら分からないのだけど。

 ここに行く回数は少ないし、飲み物売り場なんてほとんど行ったことがない。



 向かう途中に色々とめぼしい物を見つけたけど、今回はスルー。

 全て反応していったら軽く、一時間はかかってしまいそうだからだ。



 到着したのはいいけど、そもそもそれらしいものすら見つからない。

 思ったより飲み物売り場の範囲は狭く、ペットボトルより紙パックに力を入れているように見える。



 売り切れている以前の話ではなく扱っていないのだろう。

 現にアフタヌーンティー様も、王道の普通なミルクティーしかない。

 見当違いだったようだ。また別の店に行かなければ。




 あれから一時間半ほどかかり時刻は11時半過ぎたところ。

 一向に見つからない。もうこれで商店街にある店は全て行った。



 なのに無かった。この街にはもうないということなのだろう。

 つまり場所を移動するしかないのだ。しかも別の街へと。

 「……電車乗るか」

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