第2話 いつもの日常

ピッピッ……と無機質な音が響く部屋。ツンと鼻腔を擽る消毒液の匂い。そして入れ代わり立ち代わりで入ってくる看護師さん。この人達と少しだけ話すのが私の日常。


「涼宮さん今日はいい天気ですねー。調子がいいなら少し外に出てみますか?」

「……行きたくない。どうせ皆この羽を見るもん。だから行かない」

「……そうですか。何かあったら呼んでくださいね」そう看護師は言い残し部屋から出ていった。私はある病気に罹ってる。何十万人に1人の確率で発症するという珍しい病気。そのせいか私はこの間余命宣告というものをされた。余命半年。その言葉はまるでドラマの中のセリフのように思えた。窓に映る空は憎たらしいほど澄んでいて私は小さくため息を吐いた。

「……つまらない」そう呟いて私はそっと目を瞑った。この空間だけが私の日常。

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