happiness


───


合鍵を返す君の 震えた手

俺の心も 同じだよ


『さよなら』と形作ろうとした君の唇が

恐くて見れなかった


幸せは儚いもの

守ろうとすればする程

壊れてしまう


裏切った訳でもない、約束を破った訳でもない

ただ二人でいる事が苦しくなっただけ


だけど自由になったはずの心の中が

空っぽなのは、何故?


どこで間違えたのかな

キラキラ輝いていた君の笑顔

今はもう、思い出せない


何もしてこなかった、何も言ってあげられなかった


少しずつ開いていった心の穴

埋めようと気付いた時には、もう遅かった


幸せは、脆いもの

小さな穴が、全てを奪う


裏切った訳でもない、約束を破った訳でもない

ただ二人でいる事が辛くなっただけ


だけど突然寂しくなって

涙が零れるのは、何故――?



本当にもう、ダメなのかな

手の中の鍵 握りしめた


ふと止まった君の足

気付いたら追いかけてた


幸せは、もう一度紡ぐもの

二度と壊しはしない


振り向いた君の頬 流れる雫

震える手でそっと拭った


もう一度、君と歩いていきたい

君じゃなきゃ、ダメなんだ


開いた穴は二人で塞いでいこう?


そう言った僕に向かって君は

泣き笑いの表情で頷いた



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