第10話 文化祭

「おはようございます」


フランと拓斗が教室につくと文化祭の準備がおこなわれていた。


「フランは隣の教室にいって、着替えてきて」


クラス長がいった。

フランは着替えをもって隣の部屋にいった。


「フランおはよう」


「おはようございます、優希さん」


2人はメイド服に着替えた。

フランはネックレスをなくさないように自分の鞄の中にしまった。

それを見ていた優希はフランの鞄から取り出して自分の鞄に移し替えた。


――拓斗や真也がフランのことばかり気にするから悪いんだよ。ちょっと困らせてやろう。

優希は嫉妬心から軽い気持ちでいたずらをしてしまった。


フランと優希そしてクラスの女の子2人が、午前の部メイドの格好をして接客です。

拓斗と真也は黒のスーツを着てボーイのようです。

拓斗は学校一イケメンで女の子は拓斗を見るときゃあきゃあ騒ぐほどです。

確かにスーツ姿は超イケメン。

隣の真也もかっこよく見えます。

フランたちが教室に入ってくるとクラスの男の子たちは目がハートになってデレデレです。


「フランちゃん可愛い~♡」


「これはヤバい」


拓斗はクラスの男の子にフランのことを見せないように仕事をするように促した。


「はい、はい、早く自分の持ち場に行け!」


文化祭が始まった。


「いらしゃいませご主人様」


お客が入ってくるとメイドたちが挨拶した。

お客たちはデレデレになりながら注文して喜んで帰っていった。

フランのメイドの格好が可愛いと噂になり、お客が増え行列になってしまいました。

もちろん、拓斗と真也のファンの女の子たちも来るので大行列で大忙しです。


「拓斗、フラン人気だな」


真也が話かけると拓斗はあまりいい気分ではなさそうだった。


休む暇もなく午前の部はおわり、午後の部の人達と交代になりました。

拓斗はフランに午後は他のクラスを見に行こうと誘っていた。もちろん真也も一緒だ。

フランは着替えたら拓斗たちと文化祭を楽しむはずだった。

拓斗と真也は廊下で待っていた。

フランは着替えをおえた。

鞄から大事なネックレスを取り出そうとしていた。


――えっ。ない?


鞄の中身を全部出して探したけれど見つかりません。

あたりまえです。優希の鞄にあるんですから。


「どうしたの?」


優希たちが話かけた。


「ネックレスがないの」


フランは必至にさがしていた。

優希は二人のクラスメイトに文化祭楽しんでくるようにとおくりだした。

廊下に出たクラスメイトの二人は拓斗に話しかけられた。


「中にフランいるかな?」


「うん、いるよ。でもネックレスがなくなったって探してたよ」


クラスメイトはいった。

拓斗と真也はドアをあけてフランのもとに行った。


「ネックレスなくしたんだって」


拓斗がはなしかけた。


「とても大切なネックレスなんです。あれがないと……」


フランは涙目で教室をすみずみ探している。


「そもそもそんな大事なものなら、家においてくればよかったじゃない」


優希はしらっといった。

拓斗も真也も探すことを手伝った。

優希も探すふりをしていた。


「この部屋にないんじゃないの。こんなに探してもないんだから。文化祭おわちゃうよ」


優希は拓斗と文化祭に行きたいのに見つかるまで探そうとしている拓斗に腹が立ってきた。

優希はフランが自分の鞄と優希の鞄と間違えたかのように鞄からネックレスが見つかった風にしようかと思って自分の鞄にてをあてたが迷っていた。

その優希の怪しい仕草を真也は見ていた。


――もしかして優希が、かくしたのか?


もしあのネックレスが自分の持っているネックレスと同じなら共鳴するだろうと思った。

真也は自分のネックレスを服からだし、探してる風に優希の鞄に近づけてみた。

すると、お互いのネックレスが点滅しながら光った。


――やっぱり……。


とりあえず、真也はどうやって優希の鞄からネックレスを取り出そうか考えた。

優希だって理由があってこんなことをしたに違いないと思った。

真也は隣の教室に行き、クラスメイトが拓斗とフランと優希を呼んでいると嘘をついた。

三人が出ている間に優希の鞄からネックレスを取り出し、窓際に置いた。

三人が戻ってくるとまたさがしだし、拓斗が窓際を探しだした。


「ネックレスあった」


拓斗が叫んだ。

優希は自分の鞄の中を探した。


――ない、なんで。


「あっ!それです。ありがとうございます」


フランは泣きながら拓斗に抱きついて喜んだ。

拓斗も抱き合いながら喜んだ。

ふとっ、二人はわれにかえると、抱き合っていたことに驚き恥ずかしかった。


ドックン!!ドックン!!


――今回は何度も心臓が大きく鳴っている。わたしどうしちゃったのかしら。


「見つかってよかったな」


真也は言った。

優希は抱きついていた二人をみてイラついていた。


――どうしてこんなことになるの。もう嫌だ。


「もうすぐ文化祭おわちゃうからいこうぜ」


真也が三人を誘った。


「そうだな。いくか」


拓斗が言った。


「はい」


フランは答えた。

優希も渋々行くと答えた。

ほかのクラスの催し物で遊んだ。

最後にお化け屋敷に四人で入った。


「きゃあー」


フランは優希に抱きついた。

優希も思わずフランに抱きついていた。

拓斗と真也も驚くたびにお互いに抱きついていた。


フランは楽しい文化祭を体験できたこと、そして大事なものを一緒に探してくれたことに感謝していました。

三人はとても大事なお友達だと感じてた。


四人で話をしながらかえってる途中、前から二人フランにイケメンの男の子が近づいてきました。


「よう、フラン!」


――だれ?


フランに身に覚えがありません。人間界に知り合いはいませんから。

フランはじっくり二人の顔を見ました。


「わあ!」


フランは声をあげて驚きました。


――なんで~うそでしょ~。

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