学校にて

翌日、俺は心の中で篠宮のやつに文句を言いながらも言われたとおりに学校に来た。行かなかったらアイツずっと来い来い言いそうだしな。しかし…なんか周りの奴等が俺のことをチラチラと見てなんかコソコソ話してやがるなァ?ちっ…俺が学校に居ることがそんなに物珍しいのかよ、これだから学校には来たくねぇんだよ。

「おはよう来てくれたんだ、嬉しいなぁ〜」

ニコニコとした胡散臭い顔で俺に挨拶してきたのは他でもない篠宮だ。昨日の本性は何処にしまってあるんだろうなぁ?学校でのコイツの笑顔は見ていて寒気がする位の気味の悪ぃ外面だ。

「お前が来いって言ったからわざわざ来てやったんだよ」

あの工藤を学校に来させるなんてやっぱり生徒会長は凄いな~。

流石エリート一家の篠宮家は違うよな。

俺の一言を聞いた周りの生徒は口々に篠宮のやつを褒め称えた。何が生徒会長は凄いだ…こいつは昨日俺にあんなことやこんなことをしてきた、ただの変態だぞ?

「おーい皆、席に付けSHR(ショートホームルーム)※始めるぞ」

先生の一言で騒いでいた生徒達はさっきまでの騒ぎは嘘のようにそれぞれの席に大人しく座ったのだった。


※朝やすべての授業終了後などに、連絡や生徒指導等が行われる短時間のホームルームの別称。 週1回(50分)行われるホームルーム活動(LHR)と区別して用いられ具体的には、行事等の時間や場所の連絡、資料の配付や回収、健康状況の確認等が行われます。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る