学校

僕の名前は篠宮 月、僕が通っているこの私立夜ヶ丘高等学校の生徒会長をしている篠宮家は代々名門校に通うと決まっている。自分で言うのもなんだが経営している会社の社長を勤めるエリート一家でもある。そんな僕は学校ではこの通りニコニコでキラキラな優等生だが実は家族にも秘密にしている裏の顔がある。それはまぁ…すぐに分かる事だから今ここで明かすまでもないかな?さて…あと少しで下校の時間になるけど先生からお呼び出しされてるから職員室に行って先生の話を聞いてから下校をしよう。

俺は自分の荷物が入っている鞄を持って話し掛けてくる生徒達をニコニコ笑顔で躱しながら職員室に向かった。

「失礼します。2年Aの篠宮ですが。担任の間崎先生は居ますか?」

「あぁ篠宮君来てくれたんだね、中にどうぞ」

僕は再度「失礼します」と言って職員室内に入って間崎先生の前に立った。

「篠宮君のことを呼んだのは他でもない君と同じクラスの2年A組の問題児である工藤 駿河の登校日数が足りていないんだよ、このままだと留年になるから君から学校に来いと彼に言ってもらいたい。君はあの有名な篠宮家の長男で跡取り息子それに我が校の期待の生徒会長なんだから頼りにしているよ」

間崎先生はそう言って僕の左肩をポンポンと軽く叩いた。

チッ…面倒くせぇ。おっと…危ない危ない、学校ではキラキラとニコニコで過ごさないとね?それが篠宮家の長男として生まれた僕に求められている姿だから。

「分かりました、何とかしてみますね。それではこれで失礼します」

僕は入口のところで立ち止まって礼をして職員室を出て昇降口に行き靴に履き替えて下校した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る