エリア7:不滅のメガロポリス (西)

エリア危険度:★★★★☆

 かつてこの世界を捨てて宇宙に飛び立った人類たちが、最後に拠点としていた大都市群。

 最後まで敵の攻撃から守り抜けたからか、かなり発展した文明の面影が色濃く残っており、道路は舗装され、見渡す限りのビル群が連なっている。


 開拓者たちははじめ、前文明人が残したこの巨大な遺産を有効活用しようと、意気揚々と乗り込んだのだが…………

 居心地がいいのは魔獣も同じなのだろう。廃墟となった建物には、無数の敵対生物が潜んでおり、その中には戦争で使われたと思われる生体兵器の末裔もいる。

 幾多の腕利きの戦士たちが、この地に存在する高度な文明の遺産と、直せば有効活用できそうな居住区を復活させるべく戦い続けているが、制圧完了した区域はまだ全体の1割にも満たないのであった。


【主な特産物】古代文明の遺産

【主な施設】古代の居住区・古代の工場


【リージョン】


エリア7-1:マッドシティ

リージョン危険度:★★★☆☆

 メガロポリスにおける一般的な住宅街。どことなく、アメリカの地方都市を彷彿とさせる趣があり、マンションやショッピングモールなどの「おなじみの」光景が広がっている。

 しかし、この地の住人の大半は古戦場から流れてきたゾンビや、快適な環境で繁殖した強力な魔獣たちであり、下手に進むとあっという間に敵対生物に囲まれてしまう。

 また、このリージョンに限らないが、前文明人が使っていた車や鉄道などがそのまま放棄されており、稀にそのままでも使用できるものもある。上手く有効活用してみよう。


エリア7-2:先端工業地帯

リージョン危険度:★★★☆☆

 メガロポリスの生産を一手に担っていた巨大な工場群。

 古戦場の研究所と同様に、施設の一部が今でも稼働しており、主が不在となった今も物資の生産を続けている。

 ただ飯がいつでも食えるだけあって、魔獣たちからの人気も上々で、全体的に恰幅の良い連中が多い。

 工場群の制圧は開拓者たちの大目標の一つであり、制圧すれば勲章をたくさんもらえるくらいほめてもらえるだろう。


エリア7-3:コンプレックス・α

リージョン危険度:★★★★☆

 発電所と管理AIが完全な状態で残っている巨大なドーム。

 メガロポリスで稼働している施設の電力は、ここにあるMBマイクロブラックホール発電所で作られており、燃料の補給なしでもこの先1000万年は余裕で稼働し続けられると推測される。

 施設内は管理等に鎮座するコンピュータによって管理されており、強力な武器を持ったオートマトンが巡回している。

 ここではコンピュータの意向がすべてであり、機嫌を損ねればたちまち施設内の防衛機構によって塵ひとつ残らず分解されてしまうだろう。


エリア7-4:黒壁の摩天楼

リージョン危険度:★★★★☆

 メガロポリスの中心部にある、天まで届かんばかりの巨大なビル群。

 このリージョンでは時の流れが狂っており、西で揺らめく巨大な夕日が永遠に沈むことなく摩天楼群を照らし続けている。


 このエリアを支配するボス「黒壁のオルクス」は、かつてこの地で働いていた無数の名もなき社畜たちの魂を摩天楼に幽閉しており、影だけになった実体のない人々たちが、無限のサービス残業に従事させられている。

 一見活気に満ちているように感じるが、摩天楼全体からどす黒い怨嗟の嘆きが漏れ出しており、足を踏み入れた者の精神を蝕んでいく。


エリア7-5:時の棺

リージョン危険度:★★★★★

 メガロポリス外角都市のひとつで、かつては惑星脱出のための宇宙港のひとつが存在した場所。

 移民船が発射する寸前に敵勢力の攻撃を受け、植民船が丸ごと墜落したせいで、都市機能は壊滅状態に陥り、事故の直後に都市は丸ごと閉鎖されてしまった。

 近年まで発見されなかったが、最近になって発掘されてその存在が知られるようになった。しかし、魔力による汚染がひどく、このリージョン内では魔術の効果が不安定になっている。

 そのため、この空間に慣れている存在でなければ、術の出力が乱高下して思うように戦えない可能性が高い。

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