第33話 カレーライス

由和ちゃんと、だらだらおしゃべりしていたら、もう夜の18時を過ぎていた。

「あ、私そろそろ帰らないと。」

と、由和ちゃんが言った。帰る支度を始めていると、母が、

「由和ちゃん、うちでお夕飯食べていったら。」

「え、いいんですか?」

「やったー!」

と、私。由和ちゃんは、由和ちゃんのお母さんに、いそいそと電話を始めた。

お父さんは、今日は帰りが遅いみたい。お母さんと由和ちゃんと、3人でカレーを食べることに。

「由和ちゃん、うちの子、高校ではどんな感じ?」

「お母さん、恥ずかしいからやめてよー。」

「最初に隣の席になった時は、とにかくびっくりしたんです!だって、椅子の上に人じゃなくてギターが乗ってたから。」

「いや、トイレに行ってる間に、ギターを座らせておいただけだよ。」

由和ちゃんとお母さんで、話が盛り上がっている。お母さんも、由和ちゃんも、こんなに話すんだ、と新鮮だった。


また来てね、と母が言って、由和ちゃんが家に帰っていった。


由和ちゃんが家に帰るときに、

「とっても素敵なお母さんだね!」

と言ってくれて、少し嬉しいような、恥ずかしいような気持ちになった。

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