第27話 図書室

由和ちゃんと夏休みの宿題をやることになったけど・・・

「まずは何から終わらせようか?」

「うーん・・・」

「やっぱり、読書感想文だよね!?」

「私、本はあまり読んでない。」

「私も・・・」

「よし!大変なものから片付けちゃおう!」

本は、それぞれ別の本を読むことにした。結局、2人で宿題をやると言ったけど、真面目にそれぞれ宿題に取り組んでいる。


「図書室に行こう!」

「おっけー!」


2人で階段を駆け上がる。懐かしいな、この階段。少し、甘いような苦いような感覚を持った。

図書室は、すでに読書感想文の題材探しで、いつもより混み合っていた。

面白い本、なにかないかなあ。

色々眺めまわしていると、興味深い本を見つけた。


「初めてのかぎ針編み」


「ねえ、由和ちゃん、これ、面白そうだよ。」

「いや、多分、この本は読書に入らないと思う・・・。そもそも、この本、技法書だし。」

「ふ~ん。」

私は、本を棚に戻した。そんなもんか・・・。

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