第11話 モニカさん
私は部屋にギターを取りに行き、慌ててモニカさんの部屋に行った。
「私、このギターで、色々演奏をして、お小遣いを稼ごうと思います!生活費も、入れたいと思います!」
そんなに上手くはいかないと思っていた。でも、言わないと、実際に起こらないような気がしたから。
モニカさんが、一曲引くように促した。そこで、一曲、一番上手く弾ける曲を披露した。モニカさんは、笑顔で拍手してくれた。すると・・・
「ふんふんふ〜ん」
と言いながら、ギターを鳴らす仕草をした。・・・なるほど!
「弾き語りをするということですね!」
いままで曲に歌をつけたことがなかったので、目から鱗だった。
「ちょっと、歌詞とメロディーを考えてみます!」
どうしよう、ワクワクしてきたぞ。とりあえず、路上で毎日ライブをすることにしよう。
「ねえリバー、ここの世界って、路上ライブって違法なの?」
「いや、そういう条例はなかったと思うけど。」
「じゃあ、やるしかないね!」
モニカさんにお礼を言って、私はギターを背負って外に出た。
噴水の前でギターを下ろし、私は適当に弾き始めた。ふんふんとハミングして、曲を作っていく。作る過程から路上でやってしまうという荒技だ。
ライブではないということもあってか、人は全く集まらない。
でも、負けない。私は、この世界で生きていく。
決意を新たにしたのも束の間。
「うう〜。お腹が空いたよ〜。」
すると、モニカさんが私のところに現れた。おにぎりを持って。
「モニカさ〜ん!」
モニカさんは、落ち着いて落ち着いてと私を制しながら、噴水に腰掛けた。
モニカさんと2人で食べるおにぎりは格別だった。もしかして、このおにぎりも、日本から輸入してるのかな。本当にありがたい。でも・・・
「どうして、モニカさんは私にこんなに親切にしてくれるんですか?」
モニカさんは、ただ微笑んでいた。
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