第4話 旅立ち

神谷先生は、進路指導室の扉を開けた。

すると・・・


「先生、ドアの向こうがめっちゃ光ってる!」


いつもの進路指導室だと思っていたのに、何かがおかしい。

部屋の中に置かれていた、机も椅子も見当たらない。

そして、部屋の中が、眩しい光で満たされている。


「先生、どういうことですか?」

「まあ、中に入ってみれば分かるわよ。」

「え、怖いです!」


どん、と、神谷先生が私の身体を後ろから押した。

ギターが壊れる!と思ったのも束の間、私は進路指導室の光の中に突き落とされた。

「月島さん、大変なこともあると思うけど、応援してるわよ〜!」

ずいぶん無責任な応援の仕方だな、そしてこれは夢かな、と思いながら、私は光の奥へ、奥へ、吸い込まれていった。

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