第48話 終わり

 なんとか一人は倒すことが出来た。何個も使ってやっと効果があるなんて少しばかり不思議な気持ちだけど元はなかった力だ。しかしながら人数的に20人程度居るように感じる。

不可能だ。そう感じたとき目の前に、ミリア様が登場した。僕は攻撃されないようにいろいろとしていたが彼女は何もやっていない。

「危ない」

 そう叫んだ。ミリア様は剣みたいな武器で斬られそうになっていた。そして、次の瞬間に斬られた。

 終わった。そう感じたが、血を流して倒れたのはその攻撃を行ったものだった。そして。相手が数人攻撃して倒れて撤退した。また、静かな夜に戻った。


「ミリア、なんでこんなことが」

「私の固有魔術よ、君は知らないことだと思うけどね。いつか私の場所に来た時には教えたいと思うよ」

 ミリアの様子を見ているとそこまで強い敵ではないのだろう。


「よかった。アレが来なくて。来ていたら敗北が確定していました」

 そう彼女は話す。それが何かは分からなかったけど。

 そうして夜が明ける。ここは、何事もなかったように見える。しかしながらあの記憶は夢ではなかったと感じる。それを裏付けるように僕のいた場所では跡が残っていたのだから。



「こんにちは」

 若そうだけど少しばかり何か違うような雰囲気を持った男性が訪ねてきた。その瞬間ミリアが飛び出してきて彼に抱きついた。

「やっと来てくれたのね。私はずっと待ってたわ」

「まあ、君は帰って休んでいてくれ。疲れただろうし」

「分かった」

 語尾にハートがついていたような気がするがまあ、気のせいだろう。


 そうしてすぐに彼女は帰宅した。

「君からは、いい返事が返ってくることを待ってるよ」

 それが最後だった。結局ミリア様に似たものはすぐに会えるし何の問題もないと言えばそうだろう。


「君が、私の子孫か、こう会うと何か近いものを感じるね。君はこちら側に住んでいるんだね」

「違うところですか」

「今は、違うところだけど昔はこちらに住んでたよ」


 そうして。長い話しを聞いた。

「もう、敵はいないようだね。僕もあまりこちらにいる必要性はないけど君といろいろと話してみたいからしばらく滞在することにするよ。私は、あの地下室で過ごすことにするから気にしなくていいから」


 そうして、いつもの食卓に戻った。何か変わっているけどそれに気づくことが出来ていないような気がする家族を眺めながら味気ない食事を終わらせ自室に戻る。寂しく荷物が重ねられた僕の部屋を眺め少し楽しかったと感じながら次の日へと待った。

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