第47話 少しの不安

「私は、彼を呼ぶことにするよ。君はこのまま過ごしていてくれたらうれしいな。彼は誰にでもいい人だら君ともすぐに仲がよくなるんじゃないかな。だけど、私の彼を奪ったら承知しないわ」

「大丈夫だよ。僕にはもう、既に彼女がいるし」

「心配ないわね。それに私の制約で変えることも出来ないわね」


 心配をしながら数日が経過した。あれ以来昔と変わらず過ごせている。特に不安要素は何もないように感じるが僕の家庭にミリア様が完全に馴染んでいる。元からいたような感じで誰も特に触れようともしない。

 残念なのは、彼女が帰ってしまったということだけだろうか。後は、変わらない日常だ。一応学校には行くし何でも手に入る。


 夜横になって寝ようと考えていた。

「残念か。彼女が帰って」

「あぁ。少し残念だ」

「君なら、何も残念ではないと答えると思っていたんだが、まあ私の予想が外れてただけだ。それよりも話しがしたくて来たんだが、今時間は大丈夫か」

「何も問題はないよ。あと、来た時点でなんとなくそんな気はしていた」

「それでは、まず始めに彼が明日来る。そして、問題はどこかに敵が潜伏していると言うことだ。あぁ、非常に面倒なことになってしまった」

「それなら、ここは安全じゃないんですか」

「そんなことはない。保護されているのはプログラム上のだけであってこのプログラム上で管理しているもの以外に対しては効果が一切ない。だからこそ君も注意して欲しいんだ」

「わかった」

「まあ、私もここに残している魔力を全て使って迎撃しようと考えている。だけど君が思っているほど私は弱くはない。固有魔術が使えない相手なだけでそれ以外の相手なら何の問題もない」


 なんとなくいろいろと展開して僕は睡眠を取ることにした。異常を見つけ僕は起きた。

「カレンさん。何かまずい気がするのですが」

「そうだね。数人の特定不可オブジェクトが存在しているね。全ての属性においてUnknownになっているね。ミリア様を呼びましょうか。それとも君が表に現れるか」

「僕が行こう」

 そう決断した。とりあえず使えるものは全て使って表に出た。敵は目視でも捕らえることが出来る。近づいてくるように感じる。取り合えず先制攻撃をする。相手に何かビーム的なもので攻撃するらしい。対して攻撃力はなかったみたいで狙われ始めた。少しばかり怪我をしてしまった。

「主様は無理をしない方がいいです。相手は、この世界ではないものです。私たちの能力では防ぎきることは出来ません」

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