第36話 はじまり

 時は流れ戦争が始まりそうになっていた。複雑な社会情勢の均衡が崩れ始めアジアと呼ばれた国やアフリカなどの国によって起きる感じだ。安全装置として国の上に立つような方々には普通より二つ上のマーカーが付与される。権限と呼べばいいのかもしれないが特に僕のような権限は付与されない。ただ外部からの影響を受けないようにするだけでそれ以外に関しては特に変わらないはずだ。それなのにも関わらずこのようなことが起きている。これは非常に問題があるだろう。戦争が起きて喜ぶのはそれによって利益が出る者のみだ。それ以外は苦しむだけだから起こすわけにはいかない。これまでは人が荒れる程度だったがこれ以上は看過出来ないので動こうではないか。

 しかし、戦争になったところで家族には影響は出ないらしい。このときのためにミリア様が設定をしていたみたいだし。しかしながら他の人々に影響が起きる時点で良くはない、何か対策をしなければならない。強い武器を使い抑止力にするのもありかもしれないがそれだと今は意味がない。非常に効率的かつ強力な武器が世界各地に点在しているからもう意味はないだろう。どうすればいいのだろうか。


 時は来てしまったのかもしれない。争いが始まってしまった。小さな土地を巡り領土争いが始まってしまった。どうやったら止めることが出来るのかを考えるが僕にはそんなに力がない。なので止めることが出来そうにない。


「主様諦めるのは早いですわ」

 可憐さんが詳しく解説を始めた。というか、基本的なおさらいだった。僕が今現在使うことが出来る物を一から確認した。確認すると多少なり使えそうな物が存在しているそれを用いるしかないだろう。僕が戦闘に参加するという選択肢が残っているがそんなのは全くもって使用はしたくない。

 そうして、目標の場所まで移動することにした。今回は使える物を利用しているので交通機関は一切使用していない。なので僕がどこに移動したかは分からないだろう。


 現地での作業が終わりやっと帰宅することになった。数日が経過したためすこしばかり面倒なことだと感じた。最終的に国のトップと一部の軍人そして強く煽動した物を消したり権限が何もない一般人にした。そして武器の使用時に問題が起きるようになったので落ち着いた。講和会議という物は出来そうにないが停戦状態になったので何の問題もないだろう。

「あなたは50点ね。だけど、初めてこのようなところで活躍したのだから私の評価では100点以上をあげたいわ」

「50点...」

「気にしなくていいわ。これはこのようなことが起きた時に評価される基準で出された点数だけだから」

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