第34話 帰宅時にて
後を追いかける。知らない街にて。余裕は2時間程度それまでに確認できれば上々だ。敵の仲間かそれかただの偶然かそれを知らなければ僕はだめだろう。なのでついて行った。どんどん人の気配がなくなり古びた感じの廃墟まで来てしまった。自分自身がどこにいるかは分かる。時間の経過についてはまだ問題はないだろう。
「ここにいるのは良くない。狙われている気がする。回避できるようなメソッドを使用して様子を見た方がいいかもしれない」
「分かった」
「うっ」
肩に銃弾が命中した。急いでメソッドを使用し他の弾は避けることが出来たが痛み止めなどのメソッドを使用して移動することにする。
「主様、大丈夫でしょうか」
「僕は問題はない。もう、撤退した方がいいかもしれないな」
「そのようです。もし撤退するのであれば地面に垂れた血液を変換しなければすぐに相手に狙われるから注意してくれ」
痛み止めの使用をやめ銃を用意し適当に乱発し自分の血液を触り変換を行った。これで僕の跡はほぼなくなった。だけど、相手は複数人いるのは分かったので良かっただろう。
「あれは、明らかにばれていたよね」
「そうですね。日本に帰るのも恐ろしいのでメソッドを使いたいところですが、まだ主様は取得していないです...隠れて帰宅しましょうか」
「分かりました」
そうして帰宅する。すこしの情報を入手することが出来たくらいでそれ以外に関してはまずまずだ。それに敗北をしてしまったので明らかなマイナスだろう。
端末から通知が来た。
「ミリアさんという方がいらっしゃいましたよ」
それは、母からだった。ミリアさんってもしかしてということで急いで帰宅することを決意する。しかし、いろいろと時間がかかり昼頃には到着する予定が夜になってしまった。
「もう帰ってしまっただろうか」
「いいえ、ミリア様は帰らないと思いますよ。この程度の時間でしたら」
そして帰宅する。そして、彼女は居間にいた。非常に端麗な人だ。座っている姿はまるで牡丹だった。誰もが言葉を失うほどだろう。
「初めまして、私はミリア。君のご先祖でもあるぞ」
「あなたが、ミリア」
「そうだね。こうして末裔と会えるとうれしいものがあるね」
彼女と話し始める。今現在どうなっているのかについて話した。彼女はそれを理解していると一言言っただけで詳しくは話し始めない。
「ミリアさんなら解決することが出来るじゃないですか」
僕は思いきってそう言った。
「それは、私には出来ない」
「なぜ」
僕には疑問しか存在しなかった。
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