第29話 経過

 親戚と話し僕は自分の部屋に向かう。久しぶりの部屋の匂いだ懐かしいし帰ってきたと実感する。それにしてもいろいろとあったと感じる。

 お土産はないが許して欲しい。どこでも基本的に手に入るのだから。それにあったことはできる限り言わないことにした。それが一番だろうから。


 学校に登校する。久しぶりだが大きく距離が離れているとは感じない。一人を覗いて暖かく接してくれた。一人はすこしばかり驚いたようにしていたが急に顔を戻し他のところを見ていた。僕からは接さない方がいいだろう。面倒ごとになるかもしれないから。これ以上の面倒ごとは抱えたくないからな。


 そういえば親戚が気をつけろといっていたが何に気をつければいいのだろうか。その親戚は欧州に行っていたはずだけど何か見たのだろうか。帰宅すると、既に親戚は帰宅していた。なんだか今回は忙しいみたいだ。しかし何か良くないことが起きそうだ。

 登校中何か不穏な気配を感じた。明らかに僕はつけられている気がする。どこからだろうか。対抗手段をなんとか得ているので問題はないだろう。そうして、向かってきた人を眠らせ解決した。触れば眠らすことが出来るのでかなり便利だ。しかしながら近距離でいけないのには変わりはない。遠距離からだとすこしばかり厳しいかもしれない。

「そろそろ大変かもしれない。第1権限辺りを取得しているみたいだ」

「それは」

「このまま進んでしまうと君と同じようにクラスを使うことが出来るようになる。相手はどんな人なんだ。基本的にはこんなことが出来ないようになっているのに。君はできる限り急いで解決をするべきかもしれない」


 しばらくの時間が経過した。何日程度だっただろうか。僕はすこしばかりピンチな状況だった。いろいろな箇所で狙われてしまっている。

「やっと、権限昇格出来るようになりました」

「何もしてないのに」

「それは、気にしないでください」

「更新は、寝ている間に行われますので今日の夜を待ちましょう」

 そうして、帰宅する。僕の自宅は安全だ。

「権限を握ったといったけど何が変わるんだ」

「そうですね。ランクとしては変わらないので私たちの領域に対して干渉することは出来ません。しかしながら近づくことはできますし、権限を用いて悪事をする可能性もあります。どちらにせよこの世界が動くに変わりありません。主様がこの世界をどうするか行動するかしないかで変わると思われます。後は、主様の覚悟だけです」

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