第4話 悪用

 僕は、そうして特別な能力を使用できることを理解してそれで遊んでいた。これの使い方を理解することができればこの世でできないことはないということがひしひしと伝わってくる。

 そして、権限という物がないので一般人が使うことができない管理者用のクラスを使うことがあった。可憐が作ってくれたGUIと言う物は非常に便利で何でもかんでも見ることができる。その管理者用のクラスの中に入っているメソッドという物はいろいろな物が存在している。最初は、全て英語で表示されていたけど言語クラスの英語とミリアなんとかと言う物を継承した。すると、このプログラムで表示された物が全て日本語で表示することができるようになった。

 基本的にこれはミリアが分かるように作られなんとなくで英語がつけられたらしい。日本語で登録していたはずなのにどこかで継承ミスでもしたのだろうか。みたいなことを可憐が言っていた。

 まあ、そのことはどうでもいい。僕は今日から始まる学校が少しばかり楽しみだった。少し気になっていることをしたいからだ。それは、透視。男子生徒なら一度は夢見るそんなことだ。


「君も男の子なのは分かるけど、そんなことをしないほうがいいよー。一応私も女性だからさ、もしされたときの気持ちを理解できるんだよ」

 可憐は隣にいながらついてきていた。学校はなんだか少し異なっているような気もするけどまだ休みが抜けていないだけだと思う。


 それにしても彼女は、かわいいなぁ。僕は眺めながらそんなことを考える。彼女は、かなりかわいいと評判だ。そして、性格に関しても何の問題も無い。名前はゆか。感じでは侑可と言う名前だ。


 じゃあ、見てみるか。そうして透視を使う。彼女が透けて見える。強くしすぎたか。しかし、このような能力が使えることさえ分かればいい。

 なんだか、可憐も一息ついていた。少し冷静になる。


 彼女のを見ることは簡単だと思う。だけど、それをしてしまったら人間として失格かもしれない。見たかった気持ちをなんとか抑え今の冷静な自分で反省をする。

「あはは、可憐。なんだか僕この能力に対して執着していたよ。試すだけならもっと簡単にできたはずなのにね。彼女を恋人にすればいい話だから」

「そうだね。君は重要なことに気づいたね。だけど、周りの人の継承クラスに異常があるように感じるんだけど君も確認してくれないかな」

 そう言われ、僕は適当にユカと適当なクラスメイトの継承しているクラスを見る。基本的には、自分の親のみとなっているけど僕のと彼女ら2人は違うクラスを継承していた。他の人も更に見てみると同じように継承していた。そのクラスは、東国用コントロールと書かれていた。

「まだ、こちらに住んでいる人で被害は出ていないけど、欧州方面にいた人は数人が確認できない状態になっていたりしているみたい」

 可憐がそんなことを言っている。

 その中の、情報を見てみようとすると"privateクラスです。継承者または作成者および上位管理者権限を持つ方のみしか閲覧することができません"と表示された。

「これは、なんなんだ可憐」

「これは、アクセス制限ですね。作成したクラスを隠蔽するときに使用します。私たちは基本的にpublicクラスで修飾され外部から閲覧することができます。そして、見えない部分はprotectedとなっています。そして、finalクラス。これは、他のとは違いますが変更することができない物が入っています。生まれた年とかですね。これは、管理者であるミリア様でしか変更できないとなっています」

「難しいが、中身を隠す物か」

「そうです。流石私の主様」

「そうなれば、継承するしかないか」

「それはしない方がよろしいかと」

「なんでだ」

「それは、これがどのように動作するか分からない為です。私たち家族は他の人と違い隔離されたネットワーク内に存在します。その中に、動作不確定のクラスを導入するのは少しばかりすくが高いかと。するのであれば、私たちの方のグループに追加する方が良いかもしれません」

「それなら」

「しかし、私ども一家のリソースを使用するため1人追加できるのが限度です。これ以上増やした場合我々の保証がありません」

 そんな...




# 名前 : 倉智 侑可

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