第3話 活用
数日が経過した。僕は、人と会うことなく家で未だにゴロゴロと過ごしていた。何か変わっていることといえば未だに隣に小さな謎の女性がいるぐらいだ。それは、僕が何をするにもついてくる。トイレに行くときすらついてくるのであまり良い気分ではない。だけど、言うことは基本的に守ってくれるし他の人からは見ることができないので他の人に対しては問題が無い。
それにしても、何もない。暇だ。
「可憐、何か無いか」
「そうですね。今テストしているGUIを試してみますか」
「それでいいや」
「まずは、これをこうして」
彼女の長い指示が終わった。すると目の前に何が出てきた。
「これってどうやって出ているの」
「それは」
そこからいろいろと解説が始まったが専門用語が多すぎて分からなかった。
「いや、それじゃなくて目の前に文字が見えるわけだよ」
「それは、この指輪を経由しているよ。今はだけど」
今だけと聞こえたけどもう質問する気もしない。
外出して試してみるといいよ。
「今、家は誰もいないのだから。その前に、物に対してやってみようか。できるだけ簡単にできるように願うだけで基本的にはできるようにしたから」
目の前にそこら辺にあったハサミを持ってきた。今ではほとんど使われていないけどなんだかんだでおいている物だ。
「これを見たいと思って」
そう願う。すると目の前にいろいろと表示されてくる。
+----------------------------------------------------------+
| 個体名称:はさみ |
| ------------------------------------------------------ |
| 属性:物体 |
| 親クラス:はさみ |
| 派生クラス: - |
| ------------------------------------------------------ |
| 耐久:97% 攻撃性:23 |
| |
| 現在制作中... |
+----------------------------------------------------------+
「まだ、簡易的に表示するだけだからそこまで表示されないけど最低限は表示されるようにしたよ。生物の方ができるだけ丁寧にしているから見るならそっちがいいかも。だから外に行こう」
外に出る。こんなに暑いので人は歩いている気配がない。基本的に外に出なくてもいい世界なので人と会うことはないのだけど可憐が言っているのであるからそうだろう。
「なんで、人が見当たらないのよ」
彼女は少し戸惑っていた。しばらく歩いて人が多いところにやってきた。
「じゃあ、そこにいる女性を見てみて」
+----------------------------------------------------------+
| 個体名称:アカツ マナ |
| ------------------------------------------------------ |
| 属性:生物 |
| 種族:ヒト |
| 継承:2重継承 |
| 親1:RE code:method_protecterror_F13 |
| 親2:イトウ アヤ |
| 参照:不可 code:method_protecterror_F01 | | タグ:error code:??? |
| ------------------------------------------------------ |
| 同一継承クラス:--- |
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
| |
+----------------------------------------------------------+
これまでとは違うぐらい、いろいろと表示された。
「最初のヒトから私たち家族と何かしら関係があるみたいで一部内容がブロックされてしまったね」
「関係」
「どんな関係かは、君の許可レベルが上がれば見れると思うよ。私は、基本的に君と同じレベルにしているから分からないんだよね。一応spcoコマンドを使えばなんとか管理者まで移行できるけど私はあまりできないからね」
「どうすれば」
「それは、世界を誰かが今壊しているからそれを修正していけば君のレベルは上がるよ。だけど...まあ、これはいいか」
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