第6話
「わっ‥」
僕の目の前には天使が立っていた。
初めてみる、こんな人間は。
僕は思わず掌で天使の頬を触った。
暖かい、でも少しひんやりした、人間のような、肌。
『やだやめてよ、見惚れられるの慣れてないよ僕。』
「あっ‥ごめんなさい。」
『サクマくん、だよね?僕はシノ。よろしくね。サクマくん、僕の前の席だから迷わないように僕が迎えにきたってわけ。』
たしかにこの学園に番号などない、だが名前順になっているという暗黙のルールがあるため最初の席を見つけるために前の人と後ろの人の苗字を探すことになる。
『億劫でしょ、そういうの。』
綺麗な顔が、僕を見て微笑んだ。
「シノ…」
『そう、シノ。Sクラスで学年委員してるんだ、何かあったら言ってね。Cクラスまで迎えに行くよ』
そして僕とシノの関係が始まった。
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