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まだ
「やっといなくなったね、邪魔者。」
「……何だと?」
邪魔者――――。そう、
Q.「ねぇ君たち、何が目的なんだい?ヤンデレくんと人質ちゃん。あとそこのお兄さん」
一人は猫耳フード、桃色の髪に口元にはガスマスクを付けている。多分ファッションだと
二人目は人質の女性。斜めに切り揃えられた前髪で片目が隠れているがかなりの美人だ。
三人目は連れの男性。銀色の髪は綺麗にセットしてあり、右目にはモノクルを装着している。
Q.「どうやら"主人公"が必要みたいだけど。それって彼じゃないとダメなの?」
「……解ってるくせに。」
人質の女性がボソッと呟く。
「ん?お嬢さん僕の
そう言いながら肩のひよこをいじる
「アンタの
女性はさも当たり前だというように、首にかけた鍵の付いたネックレスを握りながら
「ご名答。君も名探偵かい?」
「普通の探偵は自分のこと名探偵って言わないわよ」
凄く大きめのため息を吐いて女性は言う。
「
「そうっすか……残念」
猫耳パーカーもとい
「まさか失敗なんてパターンがあるなんて思わなかったよ」
「イレギュラー中のイレギュラー来ちゃったね」
「いっちばん来て欲しく無かったわ」
「?」
「……
「んん~?」
「何がおかしいのよ」
不思議そうな顔を一向に止めようとしない
「僕達初対面だよね?」
「……は?」
「……アンタ名前は?」
「
「……あっそ」
不満げな声で返す女性。
「アンタに用はないから帰りなさい。そして二度と顔を見せないで」
「ええ……」
「まぁまぁ、そんなに落ち込むなよ
女性……
「私は
「別に落ち込んでないっっっっ!!!!!」
「お?」
すると
「さやちゃん、僕の事好きなの?」
「えっえっ」
「図星?モテる男は辛いなぁ」
「消えなさい」
「やだ」
「消えろ」
「やーだねっ」
周りの事が見えていないかのように会話を続ける二人。その様子はまるで旧知の仲……それもかなりの仲良しのように見える。
「
「おいおい俺達は無視か?ラブラブじゃねぇか」
「君……。」
「何だよ」
「ちっちゃいね。」
何かが切れるような音が聞こえたような気がした。
「誰がチビだって?」
「
「さやちゃんって呼ぶな!」
「落ち着いて……」
場は混沌を極めていた。一人は煽る、一人は煙を上げる、一人はガチギレする。
平常心を保っているのは
「あ、さやちゃん連絡先交換しようよ今度薔薇の花束贈ってあげる」
「……。」
「
「おいだから俺を無視すんじゃねー!」
「あ、ちなみにね
「――――」
「
「だから俺を無視すんな!!!!」
この場が収まるまで一時間程かかったらしい。
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