夕暮 春樹

第1話

小さい頃から空を飛ぶのが夢だった。

周りのみんなからは、夢を言うたびに馬鹿にされた。

それでも僕は諦めることなく色々な方法で空を飛ぼうとした。



まずは鳥みたいに腕をめいっぱいに広げてパタパタしてみた。

当然、浮くことすら出来なかった。

家の二階から飛び降りてパタパタしても当たり前飛べなかった。



次にペットボトルロケットを試してみた。

少しの時間だけ浮くことができた。

それでも、飛ぶとなるとまだまだだった。



僕は空を飛ぶために色々な方法を考えた。

結果的にはどの方法でも飛べなかった。

やっぱり人って飛べないんだなぁって教えられた気がした。

でも僕は思った。人にカラスや鷹みたいな羽をつけることができれば飛ぶことが出来るんじゃないかと。

それからは、鳥の勉強、研究を繰り返した。



十年後。

自分の背中に装着して、空を自由自在に飛ぶことの出来る羽を発明し、商品化することに成功した。



売れた。

ものすごく売れた。

小さい子どもに売れた。

大人に売れた。

誕生日や記念日のプレゼントとして売れた。

会社や学校、お買い物の移動手段として売れた。


そして今僕は、小さい頃からの夢だった空を飛ぶことを叶え、陸と空の生活を楽しんでいる。

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夕暮 春樹 @sidsk0gr9tpkbv0gavmb

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