第2話

幸福、俺がこの森で暮らしている間に感じたこと。

毎日が夢見心地で何もかもが幸せだった。視界に雑菌どもが入り込まないのがこれほどいい物だったとは、そう思っていた。俺は世界一幸せだった。だがまあ、誰かのいった、幸せは頂点まで行けばあとは落ちるのみという言葉の通り、俺の生活は長くは続かなかった。

度々俺の森には魔物や人間、時々竜が入り込んできた。魔物や人間は嫌いだが、竜はもっと嫌いだ。

奴らは偉そうな態度でさも当然かのように森を荒らしていく。だから大体のやつは撃ち落としてやった後に食ったりしていた。共食いは竜の間では御法度らしいが俺の森を荒らしたのだから、当然の報いだ。しかし竜の次に嫌いなのは人間だ。あるとき人間が迷い込んできて、勝手に木を切ったり果実を取って行きやがった。もちろん全員逃さなかったが、

食ってもまずいので、踏み潰してやった。だがこれがとてつもなくめんどくさい事態を招くことになってしまったのだ。



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