@Nendoll

第1話

昔から孤独が好きだった。

綺麗好きやら潔癖症やら人は云うらしいが、俺には

他の奴らが雑菌まみれに見えてしょうがなかった。

そんな奴らと馴れ合いたくもなければ同じ空気も吸いたくない。そう思って生きてきた。だから誰も入ってこれない所で静かに暮らしたかった。そうして

新しい住み場所を探しているときに一つの森が目に入った。


ここだ。


近頃は人間が色んな所を開拓していて、森も少なくなってしまったので、あまり思い描いたような所は見つからないだろうと思っていた。

だが、そこは想像を遥かに超える場所だった。

木々が揺れ、木漏れ日が花を照らし、鮮やかな果実がなり、綺麗な川が流れていた。ここまで綺麗な森があったのかと逆に不思議に思っていた。

幸い先客はどこにもいないようだったし、それらしい跡もなかったのでしばらくそこで過ごすことにした。

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