第52話:期末テスト、本日は待ち合わせ
咲子は昨日から慌ただしかった。高校では初めての期末テスト。中学とは違うだろうか、成果をだせるだろうか緊張して、自分なりには限界まで勉強をした。期末テストは3日間の開催となる。早朝において朝食をたべる咲子に母と智樹が声をかける。
清江「今日から期末テストでしょ、がんばってね、はじめてだもんね高校では」
智樹「おねえ、大人だねー」
咲子「うるさい、あんたも似たようなもんでしょ」
智樹「へいへい、適当適当」
咲子「いつまでもそんなこと言ってられないからね、もー」
咲子(さて、律子さまはどうしてるかな、あ!先に行っているって、うむむ)
咲子(どうする、すこし緊張してるし一人でいくのはなー・・・どうしよ、まーこ、誘おうかな。綱島住宅だよね)
咲子は正洋にLINEを送る
咲子:正洋君、今日はどうですか、通学とか
咲子がリビングで朝のワイドショーをみていると反応が返ってきた。すこし早い時間である。
正洋:??どういうこと?
咲子:一緒に行かない。学校
この返事は早かった。
正洋:行くよ、どこでまちあわせしようか?
咲子(お、はえ、なんだよまーこめ。)
咲子:公園にきて、わかる?
正洋:ひまわり公園でいい?いくよ。
咲子(そんな名前だっけ?まあいいや)
咲子:じゃあひまわり公園でまちあわせでお願いします、来てね!
正洋:いくよ、すぐ。
30分後に集合ということで、咲子はシャワーを軽く浴びて、身支度を整える。母と智樹に、学校へ行くことをつげて高田ひまわり公園に向かう。
大した距離ではない。
咲子(まーこ、綱島住宅からだよね、すぐにこれるかなぁ。まあ、前も会ったよね。)
咲子が高田ひまわり公園に着くと、公園入口にすでに正洋は立っていた。
咲子(ありゃ、ごめんねまーこ、いそがせたかな)
正洋「宇田川さん、おはよう」
咲子「おはよう、正洋君、急がせた?」
正洋「大丈夫だよ」
咲子「今日からテスト、テスト。どう?」
正洋「自信はあまりね、すこし緊張してる」
咲子「うんうん、あたしもじゃあ行こうか」
近くのバスの停留所近くにはローソン100がある。お菓子でも買おうか、と咲子は考えたがバスが来るのがはやそうである。
停留所では二人とも自然と無言になる。二人以外にも社会人であろう大人が何名かバスをまっている。学生はいない。
咲子(みんな、朝、はやかったのかぁ、まあ、そんなに気張らなくてもいいよね)
正洋が自然と自分を先の順に並ばせてくれていることに咲子は気づいて、すこし嬉しさを感じていた。
咲子(はいはい、まーこね)
まもなくバスの姿みえる、待機列から順に乗り込む。バスの乗客は、つめこまれているというほどでもない。しかし、座ることはできなかった。
二人はバスの後方あたりで、吊革につかまる。バスの移動中は車内は静かだ。咲子は自然とスマートフォンを開き、ニュースをみている。
咲子(へいへい。余裕ですね、わたし、緊張してるけどね。ちらり)
正洋を見ると、咲子を見つめるわけではなく。すこしずらした視線で真顔だった。
咲子(まったく、まーこめ、イエイ!)
咲子がピースサインをすると、正洋はすこし微笑む。
咲子(よし)
バスは綱島駅に到着しつつある。咲子は最後のバスの曲がりにいつもひやひやするのであった。
バスが綱島駅に到着すると、乗客はおりていく、咲子と正洋の二人は自然と同じタイミングで降りた
目線を合わせ、二人は高校へ徒歩を進める。途中、早朝営業している「パンの田島」があった。
咲子「ねえねえ、すこしパン買ってもいい?」
正洋「いいよ、僕もなにか買おうかな」
早朝だが、店内にはそれなりに客がいる。咲子は、つぶあんバターホイップを、正洋は手作り特性たまごコッペを購入した。
咲子「買い食い。買い食い、えへへ」
二人は、パンを食べながら徒歩で高校へむかう。この辺は最近開発がおこなわれている。新綱島駅ができるようだ。並んで歩いていると自然と会話が生まれる。
咲子(まーこ、あまり自信ないみたい、真面目なのにね。論文とは違うのかな。)
咲子「イエイ!」
唐突に咲子はピースをする。正洋は、すこし驚いた表情をして、微笑む。
咲子(さてさて、期末テスト3日間ですよ、どうなるかな)
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