第34話:夜分の盛り上がり。ネット交流
咲子の沈黙の三点リーダーは続く。脳裏には正洋と明が浮かび、淀んだ感覚で呆ける時間が起きた。咲子の淀み浅い意識では二人のことを
生産的とはいえない評価がつづいていた。その中心としては二人の個性が現れる事実だ。
咲子(論文、うんまたやるんだね。もう?休まないの?この人。もう。新横浜で何やる気だい。明君はぁ。へえ、花火ね。花火ってつくれるもんなの?使うの、花火は)
咲子のスマートフォンを動かす指はLINEを操作し日常研究会のグループワークへ送る。女性だけであり、影山は入っていない。
咲子:「正洋くんと明君、どう思う?正直に、論文とか発破爆破とかおかしくない?」
少しの沈黙が続く時間が起きた。同時期では美子と律子も夜分において弛緩した状態にあり、咲子からのLEINのメッセージで注意は向く。そこからは
ネットワーク上の交流が盛んな夜となった・
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美子:「石やんね。へえ。へえ。有望株だねー石やん。明もよし」
律子:「何がよしなの。でもまあ変わっているよ二人とも」
美子:「影山さんは有望株が3人で嬉しいってよ。あと悟か」
咲子:「正洋くんと明君と五条君でしょ。うん。どうなの五条君」
律子:「浩二さんも以前から注目してたって」
美子:「発明家じゃーん。」
咲子:「工業デザインなんだよね。普通と違う」
美子:「ってもさぁ。わかんねーよ。佳村さんに甘いってだめだししてんじゃん。何がだめなのよ」
律子:「ついていけるのかな。佳村さん」
美子:「発明できる時点でおかしっての。大物じゃねーの、逆玉ねらえや。」
咲子:「自宅はそんなに。なんでだろ」
律子:「頭がよすぎるんだよね。多分、時期とか」
美子:「はいはい天才天才」
咲子:「正洋くんは」
美子:「なんだよ。こいつは読んだよ。ハウロア。はいはい、ってAMAZONにあるし」
律子:「出しているなぁ」
咲子「売れる?どう?」
律子:「お母さんがね、日本語の完成度たかいって。売れるかもって。もう少しほしい」
美子:「もう少しってなんだよ。なんかやんのあれ」
咲子「新横浜で市街地攻略するかもだって」
美子:「アホか、石やんあほだろこいつ」
律子:「やるの?創作じゃないのこれ」
咲子:「実際にやってると思う。」
美子:「あほだよ。まあよし」
律子「よし、なんだ」
咲子:「検索すれでばてくるし」
美子:「はいはいアホを調べますかね」
咲子:「悟君はどうなの?」
律子:「ああ、うん。真面目?でもなんか違う」
咲子:「ほんと?」
律夫:「変態かもと思えてきた」
咲子:「ええ~」
律子:「手芸部で近くにいるとつぶやきが聞こえるの」
咲子:「?だれかと」
律子:「いや、人形につぶやいている」
律子:「いい角度、とか。いい色だね。とか」
律子:「変かも集中しているのかな。服もほんとにつくってんじゃない」
律子:「どうしよ、咲子が着るんだよね、あたしじゃないよね」
咲子:「あたしなの?あれ?そうだっけ」
理恵:「あの四人か」
咲子:「あ、理恵さんきた」
律所:「きた」
理恵:「来ましたー」
咲子:「南雲さんは反応なしか」
理恵:「受験生だからね。勉強かなぁ」
律子:「理恵先輩は?」
理恵:「私はまだ、そんなに」
理恵:「あの四人ねぇ」
咲子:「うむむ。」
理恵:「ああ、仲いいもんね。咲ちゃん」
律子:「二人はまかせたから」
咲子:「なんでよう」
理恵:「私の感じは・・・」
咲子:「あれ?美子は?」
律子:「うん静かになった」
理恵:「正洋君は、まじめ、鍛えてる。論文?よかった。明くんは、解体でしょ。現場でてるんだよね。結構偏見とかあるかも
汗と油と危険でしょ。でもこの年で認められてるのかな。彼。こんどマッサージ?悟君は変態かもね。すこし話したけど。興味あることに
興奮ぎみかな。浩二君は天才。実はもう会社とかおこしてそう。私に興味あるのかな。でも美ちゃんか。悟君は律っちゃん?」
咲子:「長いですね。そうなの。美子。」
律子:「反応ない。あたし?悟君?いやー」
理恵:「どうしたあいつ、でどうなの?」
咲子:「いや、いや。ええと」
律子:「どっちも、いわゆる。今どきじゃないよ。どうするの咲!」
咲子:「うるせぇ。考えると。うるせぇ悩ませるなよう」
理恵:「あなたは?」
律子:「いや五条くんとはそんなに。すこし変態に思えるし。なるほど興奮してるのか」
美子:「いやーアホだあいつ」
理恵:「もどってきた。何?」
美子:「石やんさあ、検索したら驚いた」
咲子:「?AMAZONでしょ?」
美子:「いやーなんかねぇ。noteってサービスにもいるわあいつ」
咲子:「ノート?」
理恵:「ああ、noteね。やってるんだ」
律子:「五条君か。うむむ」
美子:「裸、載せてる。あいつ。」
咲子:「???どゆこと?」
理恵:「裸?ん?」
美子:「なんか記事?マッチョポーズ載せてるよあいつ。自分の顔も」
律子:「まあ、ありだけど。うーん」
理恵:「律っちゃんは五条君ね。はいはい。マッチョ?顔?」
咲子「へえ。そうなの。へえ。あいつ」
美子:「思わず買っちまった。よだれぐび」
咲子:「よだれね、へえ。」
理恵:「ちょっとなにこれ。裸じゃない」
美子:「あいつはまかせた。」
咲子:「あとで検索しとく」
理恵:「よろしく。」
咲子:「やだよ。二ッチじゃない。いやべつにやだでも」
律子:「私、なのかなぁ」
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LINE上の交流は続く。その日は、咲子はもやもやを抱えたまま眠りについた。その驚きに思考が沈黙したのは
翌朝である。休日の朝を少しすぎようかとした時刻。昨日の美子の説明が気になり石坂正洋の名前を検索してであった。
検索表示には、正洋の顔が映し出されている。クリックすると「note]というウェブサービスだった。そこには自身の顔と体の写真を記事に
販売している正洋の存在があった。咲子はすこし検討したのち、顔と体の画像を購入したのであった。よだれが垂れるのを少し意識した
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