第5話 最悪の事態
おおお……。
出店が出ている。焼きとうもろこしに焼きそば、スーパーボールすくい。
なんでもあるぞ!!!
「はい、鉄也さん、嬉しそうでよかったです」
おっと、わたしはメグッチと来ていたのだ。しかし、メグッチは予想以上に冷静だ。
「はい、わたしは夏祭りに行ったことが無いので楽しみ方が分からないです」
わたしも女子と一緒に夏祭りなど行った事が無い。ここで必要なのは何だ?初めてでも良いじゃないか、この空間がきっと心の隔たりを消してくれるはずだ。
「祭りに初めてなんて関係ない。わたし達は一緒に楽しむのだ」
「はい」
やっとメグッチの表情から曇りが消えた。わたし達は焼きそばを買い、キャラクターお面を頭に付けて。端から端まで出店を堪能した。
うむ、時間だ。
わたしはメグッチに社前の広場に向か事を提案する。手筒花火が始まるのだ。
その時である。
スマホから警戒音が鳴り響く。
『噴火警戒レベル五……』
更に山の方から凄まじい爆発音が鳴る。スマホを見ると火山の水蒸気爆発とある。
すると、拳ほどの岩石が落ちてきたのだ。
夏祭りはパニックである。
とにかく、安全確保だ。
わたしがメグッチの手を握ろうとした瞬間にパニックになった人の波に飲まれて離ればなれになってしまう。
わたしは無力だ……。
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