【閑話休題】

 その後、安倍晴明は東山に自分が持っていた土地を紅蜘蛛丸に与え、また自分の一子に阿布都乃比の家を興させて、永年に渡り紅蜘蛛丸を補佐させることにした。こうして真言寮が生まれた。


 そして御存知の通り、紅蜘蛛丸は令和の時代に至り、なおも生きている。


 しかし、これより語られるのはこの物語の終末。即ち、彼の終焉についてである。

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