第9話 勤務二週目、異常あり

 シエーナがドルー渓谷の魔術師のもとで働き始めてから、二週間目。

 その日は魔術館への道を歩いていると、子どもたちが賑やかにはしゃぐ声が聞こえた。

 冬の寒さでかじかむ手に息を吹きかけつつ、シエーナは声のした方向に視線をやる。

 魔術館への道を少し離れた林の中で、十人弱の子どもたちが集まって何やら遊んでいる。


(こんな寒い林で何をしているのかしら?)


 興味をそそられたシエーナは、枯れ枝が積もる林の中にザクザクと分け入り、子どもたちに近づいた。

 林の中には川があった。この寒さで川が凍り、子どもたちはその上でスケートをしていた。

 下は五歳くらいから、上は十二歳くらいまで、おのおの自分の靴の裏に木のスケート板を紐で結んで装着し、楽しげに滑っている。


「おはよう。楽しそうね」


 川べりから声をかけると、おはようございまーす、と明るい声が返ってきた。

 その愛らしい声に、こちらまで元気が出てくる。

 寒い渓谷の朝の道を、背筋を伸ばしながらシエーナは歩いた。





 シエーナが魔術館に到着すると、デ=レイは片眉を上げて少しばかりの驚きを顔に出した。

 この五日間でシエーナが冷静になり、魔術館勤めを辞めるかもしれない、という可能性を考えてもいた。

 だが彼女は先週やって来たのと同様、当然のように姿を現した。

 着ているドレス――と呼んでいいのか微妙な服は、相変わらずのくたびれ感とダサいデザインだった。

 むしろ胸元に下げている小さなカメオに、僅かなおしゃれ心を垣間見ることができて、感動すら覚える。

 シエーナはシエーナで、館の相変わらずの寒さに閉口した。


(お師匠様が毎日ここで暮らしているはずなのに、なぜこんなにこの館は冷え切っているのかしら)


 今朝もデ=レイがバタバタと暖炉に火をつけている。

 金色の髪は綺麗に整えられていたが、まだ魔術師の黒いローブは着ておらず、羊毛の暖かそうなガウンを羽織っていた。

 シエーナは荷物を調理場に置いてくると、デ=レイに言った。


「今朝はこの渓谷が妙に賑やかだと思ったら、途中にある川で子どもたちがスケートをしていましたわ」


 スケート? とデ=レイは暖炉から顔を上げた。


「珍しいな。あの川は意外と下まで凍っていないから、事故がないといいんだが…」


 この辺りでは凍った川を渡ろうとして氷が割れ、冷たい水の中に落ちる事故が毎年のように発生する。

 寒さが緩む昼前には切り上げてくれればとデ=レイは思った。


 この日の土曜日は大変忙しかった。

 客が多く、広間の手前にある待合室のソファにも、順番待ちの客が座っていた。シエーナもデ=レイも休む隙が全くなく、あっという間に時間が過ぎた。


 ようやく客が引けた頃。

 窓の外を見ると雲一つない快晴で、いつもは暗い魔術館の前庭にも、珍しく暖かな日差しが降り注いでいた。

 それに気づいたデ=レイが、不意に記録帳に走らせるペンを止め、眉をひそめた。

 シエーナは師匠の思考がこの時ばかりはよく分かった。

 幸い客も途切れた。彼女はデ=レイに近寄り、提案をした。


「お師匠様、ちょっと川の様子を見に行ってきてもよろしいでしょうか?」


 デ=レイははっと振り返ると、どこか安堵したように頷いた。


「ああ。頼む。念の為イチ号を連れて行ってくれ」

「はい! お任せを」


 イチ号! と鳥籠に手を伸ばして雀を呼ぶ。

 ところがイチ号は止まり木から微動だにしない。

 シエーナは少し怒って更に手を近づける。


「ほら、川まで行きましょう」


 イチ号はぷくっと羽を膨らませると、ぷいとそっぽを向いた。デ=レイ以外の指示には従うつもりはないらしい。ドルー渓谷の雀は、プライドが高いのだ。

 シエーナは咳払いをしてから、差し出した手をくいくいと手招きする。


「ご主人様の命令よ? いらっしゃい」


 するとイチ号はやっと鳥籠から飛び出し、シエーナの頭の上に飛び乗った。


「ちょっ、ど、どこに乗ってるのよ! ――お師匠様、笑うところじゃないですから!」


 笑いを堪えながらもデ=レイはイチ号に注意をする。


「イチ号、女性の髪をぐちゃぐちゃにするんじゃない。ちゃんと肩に乗りなさい」


 やっと肩に乗ったイチ号を睨みながら、シエーナは乱れた髪を片手で押さえて広間を出て行った。






 川に着くと、妙に静まり返っていた。

 流石に誰も滑ってはいないのだ、もう誰もいないのだろうと思い、帰りかけた時。少年が一人、凍りついた川の上で棒立ちになっているのが視界に入る。

 近寄ろうと歩いていくと、川の一部の水流が既に流れていることに気がついた。少年は孤島のように残された氷の上に立っていたのだ。

 どうやら一人で滑っていて、誰にも気づかれなかったようだ。


「助けて、お姉さん!」


 川の真ん中から少年が叫ぶ。

 シエーナの方に駆け寄ろうとするが、少年の足元からパキパキと氷が音を立て、白い表面が透き通っていく。シエーナは大声で叫んだ。


「割れちゃう! じっとしてて」


 岸から行ける少年のいる場所を探そうと川の周りを歩き回るが、どこも溶けてしまっている。

 肩に乗るイチ号の頭を撫でながら、話しかける。


「お師匠様を呼んできて!」


 イチ号が羽ばたいて肩から離れ、館の方角に飛んで行くとシエーナは川岸にしゃがみ込んだ。

 水を凍らせる魔術のやり方は知っている。

 リド魔術館で兄弟子が夏場によくそれで氷を作って、食べていたからだ。

 だがシエーナは一度として、それが出来た試しはない。


「狼狽えている場合じゃないわ」


 しっかりしろ! と自分を叱咤すると、シエーナは川べりぎりぎりに寄り、水面に手を伸ばした。

 五色の元素の力を使い、水面を凍らせればいいのだ。水から熱を奪うことで、凍らせるのだが、コップの水の表面すら氷にできない自分が今、川を凍らせねばならない。

 気合いを入れるために大きく深呼吸してから、シエーナは意識を詠唱に集中させた。


「情熱の赤、希望の黄、慈愛の緑、清廉の青、そして高潔の紫よ。私の中の五色の元素にいま命じる…」


 その時広げた指先が、まるで暖炉の火にでも指を突っ込んだような強烈な熱に襲われ、シエーナは短く叫んで手を水面から引っ込めた。

 恐る恐る指を確認するが、特に何ともない。

 怖気付いている暇はない。

 顔を上げると、氷が流されて少年の位置が先ほどより下流に移っている。


「やるのよ、やればできるわ」


 再度水面に手をかざす。

 今度はじわじわと指先から手首まで、熱が上ってくるが耐えられないほどではない。

 手の周りにチカチカと光が舞い始め、やがて五色の色がついていく。先ほどよりは順調にいっているようだ。

 だが水面にはまだなんの変化もない。


「やめておけ」


 突然背後から声がして、手首を掴まれる。

 驚いて振り返ると、そこにはデ=レイが立っていた。急いで走ってきたのか、イチ号を乗せた肩が上下に揺れている。


「五色の光をこんな所で出すんじゃない」

「でも、あの子が流されているんです!」


 子どもは怯えるあまり待っていられず、今にも氷から下りてこちらに飛び込みそうだ。

 デ=レイはシエーナを押しのけると、手で水面に触れた。

 あっという間に三色の小さな光が稲妻のように水面を走り、凍りついていく。

 氷は細い道となって少年の立つ氷の塊に向かい、繋がった。その途端少年がそこを渡ろうと駆け出し、デ=レイが怒鳴った。


「まだ来るな! 薄過ぎて割れるぞ!」


 指示通りに立ち止まった少年は、泣き出すのをどうにか堪えている。


「偉いわね、大丈夫だからね。もう少しで助けられるからね!」


 シエーナが両手を口周りにあて、拡声器のようにして川の上の少年を勇気付ける。

 川べりに膝をつくデ=レイの手は、震えていた。

 これ以上川を凍らせるのは、至難の業なのだろう。

 シエーナは館の方角を見やる。

 もっと大きな力が必要ならば、聖玉を取って来なくてはならない。

 でもその時間はあるだろうか?

 既に少年は過呼吸気味なのか胸を上下させ、パニックを起こしかけている。


「お師匠様、頑張って下さい」


 シエーナはデ=レイの背に手を当てた。

 その瞬間、デ=レイの身体に不思議なほど力が漲った。まるでシエーナの手からエネルギーが供給されるような、そんな感覚だ。

 熱さのあまり震えていたデ=レイの手の揺れと熱がおさまる。


(まさか五色の力か?)


 そして次の瞬間、パキパキと固い音を立て、水面の氷が白く濁り出し、厚い氷の道となって少年の足元にたどり着いた。


「いまだ! 走れ!」


 デ=レイの声に弾かれるように少年は駆けた。川岸まで走ってきたところを、シエーナが抱きとめる。

 ほっとしたのか少年はわっと泣き出した。

 その小さな背中を、シエーナは彼が泣き止むまでずっとさすってやった。




 翌日、少年は父親に連れられて魔術館にやってきた。

 昨日は救出後、少年に名を告げずにさっさと去ったデ=レイだったが、黒いローブ姿が名乗るより雄弁に彼の正体を明かしていた。

 父親は被っていた擦り切れた帽子を脱いで、それを手の中に握りしめ、何度も頭を下げた。


「うちのロンの命を助けて下さり、本当にありがとうございます。どうか、お礼をさせて下さい」

「こちらが勝手にやったことですから、お気になさらず」

「ではせめて、お二人を我が家にご招待させて下さい。ささやかではありますが、ぜひ夕食をご一緒に」


 デ=レイは渋った。

 日曜日の就業後は館を閉め、王都に向かうので忙しい。

 だがそこへ少年ロンが無邪気な笑顔で言った。


「お婆ちゃんの焼くパン、絶品なんだよ? ル=ロイドもたまに来て、食べてくれたんだ」


 それは初耳だった。

 王妃だったル=ロイドが、ドルー渓谷近隣の――それも決して裕福そうではない一家を訪問し、食事をご馳走になっていたとは、知らなかったのだ。

 デ=レイは父親に問うような視線を向けた。


「ル=ロイドも招待して下さったことが?」

「勿論です。この子が幼い頃はよく、咳の発作の薬を貰っていたのです。お代が払えない時は、夕食にお招きしていたんですよ」

「お婆ちゃん特製の黒パンだよ!」


 するとシエーナがロンの目線までかがむと、微笑む。


「それは美味しそうね」

「うん! 食べに来てよ」


 シエーナとデ=レイは顔を見合わせた。


「帰りが遅くなったら君の父親は心配しないか?」

「前の職場では残業をたまにしていましたから、よほど遅くならない限り大丈夫ですわ」


 かくして二人は夕方に魔術館を閉めた後、ドルー渓谷入り口そばにある、ロンの家に向かった。






 ロンの家は渓谷入り口の近くにあり、決して大きくはなかった。

 所々ヒビが入った木の床に、毛玉だらけの赤い絨毯が敷かれ、簡素な燭台に蝋燭が灯されてほんのりと家の中を明るくしている。だがその狭さのお陰か、中は暖かい。

 その手狭な平家に、近所の人々まで集められて食事が振舞われたため、木の簡素な長テーブルは客ですっかり詰まっていた。

 ロンの家の椅子の数では足りなかったのか、明らかによそから借りてきたらしき、デザインが不揃いの椅子がいくつか混じっている。


 シエーナはデ=レイと並んで座ったが、手を動かすと隣にいるデ=レイの腕に当たり、慌てて引っ込める。

 テーブルにはふかしたジャガイモや豆サラダ、そして黒パンが並べられている。


「いつもル=ロイドさんにはお世話になっていました。こうしてまた、お助けいただくとは」


 ロンの母親があたたかな笑顔で、黒パンをすすめてくる。

 シエーナはお礼を言いながら、かぶりついた。

 スライスされた黒パンは耳の部分がパリパリと香ばしく、中は大変しっとりとしている。

 ふすまごとライ麦を挽き、パン生地を作っているために、白パンと違ってやや硬く、独特の酸味があった。だが風味が豊かで味わい深い。

 ロンが期待を込めた顔でシエーナに尋ねる。


「どう? お姉ちゃんも好き?」


 好きと絶対に言ってくれることを、確信した笑顔が眩しい。


「うん。凄く美味しいね」


 ロンの家族が一斉に相好を崩す。


「お茶をどうぞ」


 ロンの母親が淹れてくれた茶は、フルーツティだった。

 紅茶の茶葉は一般市民には高級過ぎて手に入らない。

 その代わり、ロンの母親は乾燥果実や乾燥花弁、そしてニワトコの実をコップにザラザラと直に投入し、その上からお湯を注いだ。しばらく待つと、色が出てきた。

 スプーンでコップの底からゆっくりとかき混ぜると、まるでワインのような深みのある赤色に変わった。

 飲んでみるとほんのりと自然な甘みと、それを引き立てる酸味、そしてフルーティな味わいがあった。

 シエーナは飲んだことがない味だったが、鮮やかな赤色と強めの味がとても好みだ。

 コップの中で沈んでいる茶殻も食べられるらしく、テーブルを囲むロンの家族も近所の人々も、皆飲みながら口に入った茶殻をザクザクと小気味良い音を立てながら食べている。


 ジャガイモはふかしたたけで、バターは高価なためロンの家にはない。だが、塩をかけてかじりつくだけでホクホクとして甘く、美味しい。

 口の周りをイモのかすでカピカピに汚しながら、ロンはシエーナに打ち明けた。


「本当は近くの池で毎年スケートをするんだけど、今年はあんまりちゃんと凍らなかったから、大人にダメって言われたの」

「そうだったの。もしかして、それで代わりに渓谷の川で滑っていたの?」

「うん。ちゃんと分厚く凍ってると思ったんだよ。だって、ドルー渓谷は暗くて怖いし」


 怖いは関係ないだろ、とデ=レイが口を挟む。



 男性陣はビールをたくさん飲み、気づけば赤ら顔のほろ酔い気分の人もいた。

 やがてロンの祖父がお手製の木で作ったたて笛を吹き始めた。それに合わせて、ロンの父親が木枠に豚革を張った太鼓を打ち鳴らし始める。

 すると食事を終えた人たちが、自然とテーブルの周りで踊り始めた。

 特に決まった動きがあるわけではなく、めいめい好きなように音楽に合わせて身体を揺らしている。


「お姉ちゃんも踊ろう!」


 ロンの笑顔に誘われ、シエーナは席を立つとロンと両手をつないで踊り始めた。狭い居間の中を他の人たちとぶつからないよう気をつけながら、くるくると回ったり、ロンが手を上げた中をくぐったり。

 ロンの祖母は、手についたパンくずを自分のスカートで乱雑に拭うと、離席してデ=レイの横に立ち、その皺だらけの手を差し出した。


「色男の魔術師様。このあたしと、一曲踊ってくれるかい?」


 デ=レイはニッと笑うと、ロンの祖母の手を取り、立ち上がった。


「勿論ですとも。お可愛らしい奥様」


 酔っ払ったのか、顔を赤くした男性二人が楽しげに手を繋いで踊り、大人達の見よう見まねをしている子どもたちも、その間で立派に踊っていた。

 一曲踊り終わるとロンの祖母は息が上がってしまい、デ=レイに深くお辞儀をしてから、席に戻った。

 相手がいなくなったデ=レイは、次の曲をロンの父親が吹き始める前に、シエーナの前に向かう。

 丁度ロンとお辞儀し合い終えたシエーナは、顔を上げるとデ=レイが自分を見ていることに気がついた。

 デ=レイは左手を自分の腰の後ろに回し、右手を恭しくシエーナの前に差し出した。


「どうか次は私と踊って頂けませんか?」


 シエーナは可笑しそうにくすくすと笑い、機敏に手を前に出し、デ=レイの手を取った。

 王宮夜会では逃げられてしまい、一曲も踊れなかったデ=レイからすれば、信じられない展開でもあった。


(そうか、公爵とダンスをするのは気乗りしなくても、魔術師となら良いらしい……)


 心中は実に複雑だったが、とりあえずこの場を楽しむことにする。

 シエーナの手を取り、身体を寄せると彼女はすこし目を伏せた。動きに合わせて時折、その黒い瞳を上げてデ=レイを見つめる。

 至近距離から見下ろすと、透き通るような白い頰と黒い瞳が想像以上に愛らしく、デ=レイは目が離せなかった。

 ダンスが恥ずかしいのか、耳の上がほんのり桃色に染まっているのがまた、可愛い。

 シエーナは逆に顔を上げられなかった。

 少し見慣れたと思っていたのに、やはりデ=レイの容姿が美しい。

 怪しげで陰気な黒いローブを羽織っていれば、美貌は三割減になるので、近くにいても平常心を保てた。

 だがこうして仕立ての良いジャケット姿を見せられると、異様にデ=レイがきらきらしく見え、直視に苦しむ。

 ダンスのセンスのないシエーナは、とりあえず周囲の人々のように自分流のステップを踏んで動いたが、デ=レイが片手を離して彼女を回そうとすると、間違えて逆向きに動いてしまってお互いの手首を捻挫しそうになったり、見事にデ=レイの足に全体重をかけてしまったり、ミスの連発だった。

 だがそのたび、デ=レイが面白そうに笑ってくれるのでじきにシエーナも楽しんで踊り始め、気づけば二曲目を二人で踊っていた。

 シエーナはこっそりと打ち明けるように言った。


「私、夜会は苦手なんですけどこのダンスはとても好きです」

「――相手が良いからかな?」


 すこしふざけてデ=レイが尋ねると、シエーナは小さく笑ってから答えた。


「そういうことにしておきますわ」


 軽い調子で聞いてみただけなのに、デ=レイはその返事に強烈な満足感を抱いた。


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